File8 甘いジュースは毒の味 中編
純一たちは調査を進めるために2人に話を聞くことにした。
「中山さん、有島さんとはどのような関係だったのですか?」
純一は尋ねた。
中山は少し考えてから答えた。
「有島とは長い付き合いだけど、最近はいつも何か口喧嘩をしていた。特に店長が店の運営を厳しくしてからは、さらにあつれきが増えた。けど、仲良くはしていたかもね。」
「では、具体的に何があったのかを教えてください。」
純一が迫る。
中山は不安な表情を浮かべながら続けた。
「昨日、お店の閉店後に店長と有島がすごく激しく喧嘩をしていたんです。お酒を飲んでいることもあって、かなりエスカレートしていました。それを見ていた僕は、もうどうすることもできなかった。」
その時、桃奈の目が何かを発見した。
「ねえ、茂。あのテーブル、何か変じゃない?」
桃奈が指さしたテーブルの上には、まだジュースの入ったグラスが残っていた。純一はそのグラスをじっと見つめ、何かを思いついた。
「中山さん、グラスの中のジュースは毒が入っていたやつですよね。」
「はい、それは店長のです。あの時、店長が頼んだジュースです。」
「もしかして、有島さんが毒をそのジュースに入れたのでは?」
純一が推測した。
中山は驚いた様子で「でも、そんなこと…」と言った。
〈✨後編に続く✨〉
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