第24話 俺はどうやら嫉妬しているらしい。
確かに、真叶という男性はイケメンだった。けれど、カズヤに勘違いされたみたいーー。
私が好きなのは、カズヤなのにーー!
だけど、この想いをバラすにはまだ早いと思っているから、説得できないのが悔しい。
「なあ、リル。お前、最近料理が上手くなってきたな」
「え、本当?」
「ああ、お味噌汁が特に美味い」
私の手料理を、まさか喜んでくれるなんて!私は嬉しすぎて舞い上がってしまいそうだった。
◇◇◇
「お味噌汁は出汁がうまくできてる」
「ほ、ほんと!?」
彼女の頬がほんのり赤く染まる。
ああーーすごく、可愛らしい。こんなことを思う俺は気持ち悪いかもしれない。だけど、俺は気づいたんだ。
リルのことが、好きなんだ、と…。
嫉妬した。
真叶に。
それが、なによりもその証拠だと思ってる。
「…だけど、敵わないよな…」
「ん?なんか言った?」
「いや、なんでもない」
そう、敵わない。
俺みたいなやつをリルが好きになるわけないし。
「最近、元気ないな?大丈夫か、一也」
「望月くん。元気がなくて仕事が捗ってないわよ?」
奏人や加藤さんから言われる。
加藤さんのは、心配だと受け取っておこう。
まあ、そりゃそうだよな。
俺は今、贅沢な「恋愛」の悩みをしているのだからーー。でも、これが意外に辛いのだ。
「ただいま…」
今日は定時上がりにさせてもらったけど。リルはどこかな。
すると、インターホンが鳴る。誰だろう、真央かな…。
「やった、入れた!一也、やっほ」
なんでこんなときに来るんだよ!
「わーわー!久しぶりだな、この家」
「…瑠奈。もう入らないで」
癒しであるこの家の空間にまで瑠奈がいると吐き気がするから。
「えっ、いいじゃーん。あれ、模様替え…というか、雰囲気変わったね?」
そりゃそうだろ。
お前が浮気してから家具に壁紙は変えて、瑠奈のものは全部捨てた。がらりと変わったここに、リルが来たんだからもちろん変わるだろう。
瑠奈は勝手に上がって、部屋をうろうろする。
やばい、リル、バレるんじゃ…。
「え、何これ女物!?もう新しい女できたの?許さないっ」
いやいや。俺たちはもう他人だ、それに先に新しい恋人作ったのは瑠奈なのに…。
それにリルは、俺の女じゃない。
「はぁ。出ていけ。こっちは疲れてるんだ」
「は!?せっかく来てやったのに…」
「来て欲しいなんて、一言も言ってない。それに俺がたとえ女を作ったからと言って関係ないだろ?いい加減そのナルシストな部分も直せよ」
「は、はぁーー!?誰がナルシストよっ」
あーあ、逆ギレかよ…。
まじで、本当に、こいつは面倒だ。
「なぁ、瑠奈。お前と俺は、もう関わらないって約束したよな。その代わり浮気相手と一緒にいることを許した。約束破って…よく堂々とできるよな」
「へ、あ…」
すっかり忘れていた、という顔をする。まじで、ふざけんじゃねぇよ。
「だからーー帰れ」
瑠奈も疲れたのか、すんなりと帰っていた。
「はぁ…そういえば、リルは?」
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読者の皆さん、読んでいただきありがとうございます!月橋りらです。
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本当にありがとうございます!
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そこで読者のみなさん。
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どうか、よろしくお願いします。
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