第165話 勲章授与式
デニちゃんの指揮によって戦場での大勝利が収められたことは、各国の国王たちにとってまさに驚愕の出来事でした。彼らはこの功績を称えるべく、デニちゃんを正式に表彰することを決定しました。各国の威厳ある国王たちが集う場で、壮麗な勲章授与式が執り行われることとなったのです。
壮麗な王宮の大広間。煌びやかな装飾が施され、天井には無数のシャンデリアが輝きを放っています。式典には各国の貴族や高官たちが集まり、華やかな服装に身を包んだ者たちで溢れ返っています。赤い絨毯が中央に敷かれ、その先には各国の国王たちが鎮座し、威厳に満ちた表情で式の開始を待っていました。
そして、ついにその時が訪れました。ホールの両側に並ぶ兵士たちが一斉に敬礼し、中央の赤い絨毯の上を誇らしげに進んでくる一羽の鶏――コッコ・デニーロ将軍が登場します。彼の姿は堂々としており、その小さな体とは裏腹に、圧倒的な存在感を放っています。彼が歩むたびに、会場内は静寂に包まれ、彼の偉業に対する敬意が感じられます。
最初に口を開いたのは、この戦争で最も影響力を持つ国の王でした。彼は荘厳な声で言いました。「コッコ・デニーロ将軍、貴殿の功績は我々の歴史において比類なきものである。貴殿が率いた防衛戦は、我々に勝利をもたらし、祖国を守り抜いた。我々はその勇気と知恵を称え、ここに『ヴァルハラの剣』勲章を授与することを誇りに思う!」
その言葉と共に、王は金色に輝く勲章を掲げ、デニちゃんの首元にそっとかけました。勲章には精巧に刻まれた剣と、神々しい輝きを放つ宝石がちりばめられており、その重みがデニちゃんの功績の大きさを物語っています。
会場内に集まった者たちは一斉に拍手を送り、その音が大広間に響き渡ります。デニちゃんは、普段の飄々とした態度とは異なり、この瞬間は誇らしげに胸を張り、王に向かって頭を下げました。
各国の王たちは次々にデニちゃんに声をかけ、その功績を称賛しました。「将軍、貴殿の勇気は我々に希望を与えてくれた」「貴殿がいなければ、この戦争はどうなっていたか分からない」といった言葉が飛び交います。デニちゃんはその言葉を静かに聞きながら、彼らの期待に応えるため、再び戦場に立つ決意を胸に秘めていました。
こうして、コッコ・デニーロ将軍は『ヴァルハラの剣』勲章を授与され、その名は歴史に刻まれることとなったのです。勲章が輝くその姿は、未来永劫、英雄として語り継がれることでしょう。
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