第25話 冒険者ギルド
一馬がゴブリンの死体を教会に預けた後、神父が彼に話しかけました。
「君は見事にゴブリンを倒した。この町ではゴブリン退治は冒険者の仕事とされています。もしまだ登録していないのなら、冒険者ギルドに登録しておくことをお勧めします。今後、同じようなことが起こった際、報酬や支援を受けることができるからです。」
一馬は少し考え込みました。彼は元々、スローライフを楽しむためにこの異世界での生活を始めたはずでした。冒険者として活動することは、彼の本来の目的とは少し異なるものでした。しかし、冬場に農作物が育たない可能性を考えると、収入源がなくなるリスクがありました。
「そうだな…植物が育てられない季節には、ギルドに登録しておいた方が何かと便利かもしれない。何かあった時のためにも、念のために登録だけしておこう。」
一馬はそう決心し、神父に感謝を伝えてから、冒険者ギルドへ向かうことにしました。ギルドでの登録が、彼の異世界での生活にどのような影響を与えるのかは、この時の彼にはまだ分かりませんでしたが、少なくとも新たな選択肢が広がったことは確かでした。
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