第13話 炭作り

一馬が木材を切り出して引き車に積んでいたある日、ナビィが彼の肩に舞い降り、「一馬、ここにある木を使ってもっと有効に炭を作れる方法を教えるね」と声をかけた。一馬は興味津々でナビィの話に耳を傾けた。


ナビィは空中に飛びながら、炭焼き窯の作り方を説明し始めた。「まず、地面に大きな穴を掘るんだ。その中に太い木の幹を積み重ねて、その上に細い枝や葉を詰めるの。これが燃料になるんだよ。そしてその上に土や石をかぶせて空気が入らないように密閉する。火をつけて、木材がゆっくりと燃焼するようにするんだ。完全に燃え尽きる前に火を消せば、立派な炭ができるよ!」


一馬は早速、ナビィの指示に従って窯を作り始めた。穴を掘り、木を積み上げ、慎重に土で覆った。窯の中でじわじわと燃え上がる火を見つめながら、一馬は期待と不安が入り混じる感情を抱いていた。


数日後、窯を開けると、中から真っ黒でしっかりとした炭が現れた。一馬はその出来栄えに驚きと喜びを感じ、これが異世界での新たな生活の一歩であることを実感した。


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こうして一馬は、ナビィの助けを借りて、初めての炭作りを成功させた。炭は町で売るための新たな商品となり、彼の生活を支える重要な資源となっていく。

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