第17話 異世界にバ○ブを広めた男

 予定通り、ダンジョンでは5日間潜って、2日休みを繰り返した。


 弱い魔物を相手にしても意味がないので、どんどんと進み、オークが出る21階層へと向かう。


 バッツもカリーも、オーク1体ならなんとかソロで倒せることが分かり、戦闘訓練には丁度いい相手だなと判断。しばらくここでオーク狩をすることにした。


 ダンジョン内で魔物を倒すとポカンと煙のように肉体が消え、魔石とアイテムをドロップするので解体する必要がない。

 

 オークは肉をドロップしてくれた。魔石も大きさによってはギルドで高く買い取ってくれるらしいからちゃんと回収。


 俺個人としては、やる事があまり無くなってしまい、2人のアドバイスや、2人が快適に過ごせるようにサポートをすることに。


 ダンジョンの中に部屋を作りベットやトイレ、空調まで完備という、そこらへんの宿なんかよりも豪華な部屋と、食事を用意してあげた。カリーにも同じ部屋が作れるように教えてあげたが、魔力がまだ足りなくて上手くできなかった。


 休みの2日間は地上に戻り、それぞれ好きなように過ごす。


 俺はと言うと転移でグランデの街に行きルドルフさんや、夜の蝶の女の子に愛に…いや、会いに行くようにしている。


 夜の蝶に通いだしてから1ヶ月ほどしたころ、店長が話しかけて来た。


「ロドニー様、実は…ロドニー様に付いたことがある女の子から、次は私がロドニー様に付きたいと申し出が止まらなくなりまして…」


 ほぉほぉ状況を確認しよう。


「なるほど。つまり、このお店の女の子がみんな俺を指名してるということですか?」

「そうなんです。先日も女の子同士で喧嘩になりまして…その、ロドニー様の【妙技】をどなたかに教えるとかは出来ないでしょうか?」


 女の子同士が喧嘩になるほどまでに⁉︎


「ん〜それは女の子たちに申し訳ないことをしてしまってますね…1週間待ってもらえますか?なんとかします」

「本当ですか!!ありがとうございます!!」


 なんと嬉しい展開だろうか!!

正直、夜の世界でそうなるとは思ってなかったんだけど…

 まぁでも女性が求めてくれるのは幸せ以外のなんでもない!!


 一週間後


「店長、お待たせしました」

「ロドニー様!!お待ちしておりました」


 俺はバックの中からアイテムを取り出して店長に見せる。


「ロドニー様、これは?」

「これは、名付けて【クジラ君1号】です」

「クジラ君1号?」

「そうです。ここのスイッチを押すと絶妙に振動するようになってまして、女性のデリケートなとこにそっと当ててあげると、上手くいけば……えっと、大切なことなのでもう一度お伝えします。『ちゃんと優しくして、上手くいけばです』女性がクジラ君になると言うアイテムなのです」


 簡単に言うとバ○ブである。


「それは本当ですか!!」

「僕を信じて下さいとしか言えないですが、クジラ君2号、3号と3つの形を用意しました。このお店の女の子に使ってもらって、できれば形の改良点など教えて頂ければなと思ってます」

「ありがとうございます!!さっそく女の子に試してもらいます」

「形などの改良も可能なので、女の子からの感想も聞けると嬉しいです」


 店長とのやり取りを終えて本題に戻る。

本題?当たり前だろ。俺は普段のストレス…最近はあまり感じてないな…


 とりあえず、スッキリする為に、その日空いてる子を聞く。店長が教えてくれたのは、まだ指名したことのない年上の女性のアマンダさん。せっかくなので、そのままお楽しみさせて頂き、自分でもクジラ君の機能面調査をすることに。


 アマンダさん曰く、クジラ君はどれも素晴らしいけど、やっぱり体温を感じる俺の手とかの方が良いと嬉しいことを言ってくれた。


 お返しに気合いを入れてサービスをしてあげたら可愛い声から最後は悲鳴になってたな…


 後日店長に聞いたが、クジラ君はどれも大人気。女の子同士の喧嘩も無くなり、店長にはめちゃくちゃ感謝された。


 最終的には夜の色んな店からクジラ君が欲しいとの声があり、ルドルフさんに協力してもらって売り出すことに。


 俺のせいで?俺のおかげで更に忙しくなったルドルフさんにマッサージチェアをプレゼント。これはすごい!!と、豪華なマッサージチェアを作り貴族向けに販売したところ爆発的な大人気となり、王様に献上する用のもっと豪華なやつを作ってくれと依頼まで入ることに。


 どちらも予想以上の大人気で俺1人では製造が無理なので、ルドルフさんに作り方と魔法陣を教えて、売り上げの2割を貰う契約を交わすことに。何か改良点などあればいつでも相談に乗るつもりだ。


 結果として、クジラ君、マッサージチェアの売り上げはものすごいことになり、ワーグ商会は国1番の商会となり、俺の下にも莫大なお金が入り続けることになった。


 

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