第6話 護衛クエストへ
翌日ギルドに行き、護衛クエスト依頼が受けられることと、内容を教えてもらった。
目的地はここから馬車で10日ほどの街グランデ。そこそこ大きい街らしい。
途中で小さな村もあるが基本的に野営で行くとのこと。
準備期間で家族との時間と町のみんなにしばらく戻ってこないと挨拶して周った。
護衛依頼当日。少し早めに指定の場所へ行くと馬車の中で荷物の確認をしている老人がいた。
「おはようございます。今回同行させてもらうことになりました、Dランク冒険者のロドニーです。よろしくお願いします。もしかして、待たせてしまいましたか?」
「おぉ話は聞いておるよ。ワシはルドルフじゃ。グランデの街までよろしくの」
「はい。よろしくお願いします」
しばらくすると4人組の男女が来た。
「ルドさん、その子は?」
赤髪でシュッとした顔のイケメンが話しかけてくる。
「言っておったじゃろ。今回ワシらと同行するロドニーじゃよ」
「えっ⁉︎まじかよ。まだ子供じゃねぇか。ランク上げって聞いてはいたけど、お前本当にDランクなのか?」
「はい。ロドニーです。よろしくお願いします」
そう言っておれは冒険者カードを見せる
「本当にDランク…あ〜なんだ。疑ってすまねぇ。俺はこのBランクパーティー『
「リーナよ」(金髪美人)
「エンリケだ」(スキンヘッド細マッチョ)
「…ライラ…です」(ちびっこ魔女)
かるく挨拶を交わし出発。
リーダーのランスさんが話しかけてくる。
「なぁ簡単にお前の実力を知りたいんだけどよ。今まで倒した魔物を教えてくれ」
「そうですね。このあたりで出てくる魔物は一通り倒せます。1番大きいやつだとビックボアとか」
「ビックボア⁉︎一人でか⁇」
「はい。解体が大変でしたよ…」
「ならお前を戦力として考えても大丈夫だな。何もないのが1番だが、何かあった時は頼むぞ」
「はい。あと、相談と言うか、お願いなんですけど、道中の魔物はできるだけ僕が倒してもいいですか?」
「なぜそうしたい?」
「皆さんに着いていくだけでランク上がりましたってなるのは嫌なのと、今回は無報酬なので、魔物を倒して稼げたらと…」
「はっはっはっ。お前真面目なやつだな。メンバーに相談してみるよ。俺らも魔物の素材は必要だからな」
初日は何事もなく野営の場所まで着いた。
見張りの順番も決め、最初は俺とリーナさんとなった。
「リーナさん、見張りの時に気をつけておくことってありますか?」
「そうね。一人で動かないこと。寝てる人に遠慮しないことよ。見張りに何かあったら寝てる人達も含めて全滅なんてこともあるんだからね」
「たしかに…ありがとうございます」
「そういえばロドニーは何歳なの?」
「12歳です」
「12歳でCランクテストを受けてるとか、あなたどれだけ強いの?」
「強さですか…まぁ両親が元冒険者だったので小さい時から色々と鍛えてもらいまして、母が言うにはBランクくらいの強さはあると言ってましたね」
「そんなに⁉︎」
「そういえばハージノ町のギルドマスターもそんなこと言ってたような…」
「ギルドマスターが…私達も負けてられないわね…」
その後は蒼炎について色々と教えてもらった。パーティーでの戦闘は未経験なので、
もしもの時に邪魔にならないように気をつけないと。
リーナさんが斥候、リーダーのランスさんがメイン火力で、エンリケさんは盾役、ライラさんが魔法で後方支援。
「バランス良いパーティーですね。僕が邪魔にならないようにするにはどうすれば?」
「あなたはの戦闘スタイルは?」
「ん〜どちらかと言うと魔法が得意です」
「そうなの⁉︎身軽な装備だから私と同じようなタイプかと思ったんだけど違ったようね」
装備だけ見たらそう見えるよな…
「近接戦闘も少しは出来ますが…まぁなにかあったら僕も後方支援に回ります」
「そうね。得意な方が良いわ。そろそろ交代の時間ね。悪いけどランスを起こしてきてくれる?」
そう言われてランスさんを起こしに行き、見張りを交代。野営中だから魔力を使い切ると危ないと思いそのまま寝ることにした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます