第2話 晩餐タイム

『ただいま〜』


「は〜い!あんた達〜、よくぞ聞いてくれた〜!今日の晩餐は〜!」


「聞いてないんだが。」


「まぁまぁ翠二、機嫌が良さそうな母さんの話は黙って聞いてりゃ損しないから」


「どぅるrrrrrrr、ででん!すきやきよ〜!」


「・・・おかん、変なきのこ食ったん?頭おかしくなってるって!」


「お、落ち着け三葉...。何者かに脅されてるのかもしれない...、身構えろ!」


「長女たるもの、母さんの生態の研究を思い出すのだ!考えろ...考えろ...」


「変なもん食べてないし、脅されてもないし、体も正常よ!」


「なら、どうして...。あのケチケチズル賢オババが...(小声)」


どうやら、翠二はかっこを口で言う癖があるらしい。


「あれれ〜長男クン。すき焼きがなくなって良いのかな〜?」


「ま、待て!早まるな!り、理由を訊こうじゃないか」


「ふふーん、それはだなぁ、ズバリ!この前買った宝くじで1万円も当たったのだ〜!ガッハッハッハッハ〜。」


「おかん、世界征服でもするんとちゃうか?みたいな勢いだけど、それ、マ?」


「フン!三葉〜、私が今まであなたに嘘を言ったことがあるかい?」


「アルダロ。タクサン。」


「記憶に無いだろ〜!百聞は一見に如かず!こっちへ来なさい!」


「おかん、都合のいいところしか脳内フォルダに無いのか...。」



「ババ〜ン!これがホンモンの肉じゃい!」


「ホントだ...。マズイ、野生の本能が抑えられない、今すぐにかぶり付いちまいそうだ...。翠二、三葉、覚悟はいいか?」


「まぁまぁ落ち着け。鍋の用意ができるまで待ちな、諸君!」


『アイアイサー!』


いやー、わたくし天の声といたしましては、単身赴任のお父様がかわいそうといったところでしょうか〜。肉、楽しみですな〜


「天の声、お前、食えないよ?」


ハッ( ゚д゚) たしかに!お父様、私も仲間ですぞ。



「準備できたわよ〜!」


『はーい!』


「ピギャー、うまそー!おにぃ、はよ食べよ!」


…(-q-)タベタイ


「おい翠二、なんだかいやらしい視線を感じないか?」


「大丈夫、気にするな。」



4人は貪り続け、20分にも満たないうちに完食したのでした。





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