第16話 神様の親?
確かに僕の姓はスガワラだ。しかし、
菅原道真の父?実感がない。
「ミチミチ、本当に僕は君の父なのか?」
「突然で驚くと思うけど、ほんとよ。
あの日、偶然あったスーパー。
すぐにわかった。それにスガワラ、私と会って、気はどうだった?」
「気?」
「言い換えると相性的な。
居心地の良さだとか。スガワラは何にも感じなかったとか?
もし、そうだったらひどく残念。
和歌に秀でた才能の持ち主の親が鈍感だとは。
親としてどうかな?って」
映像の向こうからミチミチの弾丸トーク。
神様なのに今は、ただの女子高生だ。
「ミチミチ、ちょっといいかな。僕が鈍感だと勝手に決めつけているけど。
僕は君にはじめて会ったとき違和感なく、君と話ができた。それに困っている君を助けたいと素直に思った。これが親心と言われるとそうなのかもしれない。がしかし今、とても混乱している。急に僕が千年前の人で。ミチミチの父で今は転生して高校生をしている。ありえない。それに僕は来年受験だ。
過去の僕のことも知りたいけど、今は受験の方が大切だ。
逆に受験の神様、娘のミチミチに神頼みしたいくらいだよ。」
分身1号が「スガワラ、それはないわ。父としてかっこ悪いよ。神頼みじゃなくて父は、父らしく自力で受験、がんばれ。」
分身2号も「分身1号の言う通り。父上様、神頼みじゃなくて、自力でがんばれー。」
僕は声を大きくして「えーっ?逆に引かれた?でも、もし僕が父親なら少しは、いたわってほしい。神頼みの力で受験を楽勝でパスさせてくれ!娘達!」桃梅が着物のたもとを引っ張る。
「スガワラ様、今の発言は少しひきます。」
「えっ?」
ミチミチ達も「桃梅の言う通り。引くわ。」
僕は「そう、少しダメダメ父を演じてみたかっただけさ。
僕だって本気を出せば受験なんて簡単さ。」
分身2号が「じゃあ父上様、いや、スガワラ。
一つお願いがあるの。うちの北野天満宮の千年前の負の祟り神のミチミチと会って欲しい。
毎日携帯充電で最新の情報を与えることが供物で祟り神の怒りを抑えている。
しかし、最近機嫌がよくない。
見えない電子のデーターにあきたようで人を欲している。
北野天満宮にはタクヤも紅梅もいる。一度会ってほしい。」
ミチミチも「父上様お願い!」
まあ、いいか。
僕も京都にも行ってみたかったし、「いいよ。行くことにする。」
3人そろって「ありがとうお父上様!」
あざとさが、まさに女子高生だ。
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