第10話 湯島天神・僕の神仕事
僕の目の前に菅原道真ミチミチがいる。
時間差があり、大きな光が2つ。
ピカッと金色の光を放ちながら
太宰府天満宮のミチミチの分身1号と
北野天満宮の分身2号が現れた。
「スガワラさん、はじめまして大宰府で神様代理のミチミチの分身1号でーす。」
1号さん軽い。
続けておっとりの分身2号さんが
「はじめまして、京都北野天満宮の分身2号です。人間と直接話すのは久しぶり。少し緊張しますね。ねえ、ミチミチ。」
「そう?私は最近ちょくちょく人間界に出かけているわ。楽しいわよ。スガワラにはセルフレジの操作ができずに困っていたところを助けてもらったの。」
太宰府の分身1号が「ミチミチ、すごいセルフレジ行ったの?
私なんかつい、人がいるレジにならんじゃう。」
京都の分身2号が「ミチミチもそうだけど、分身1号も2人とも人間界で遊びすぎよ。」
分身1号が「大丈夫よ。うちの神巫女、紅梅が優秀だから仕事はやってくれる。」
ミチミチも「でもね、分身2号、あなたも少し人間界に触れた方がいいわよ。神様の仕事にもプラスになるし、正直人間界は楽しい。それにあなたがお世話してくれている、千年前の負の私。暴走しないように供物で携帯情報をお供えしているんだけど、負の私が本体の今の私にその、携帯の情報をくれるの。面白い情報がたくさん。ほんと携帯は楽しい。」
僕はミチミチに「供物が携帯?なんか変な感じだよね。」
「スガワラくん、頭が固いわね。もっと柔軟にならないと進化できないわよ。私達神様も情報は常に更新しているのよ。携帯は千年前の私自身の負の祟り神の感情でさえ、抑え込むのよ。すごいと思わない?」
「そうだね。神様に携帯かあー。なんだかイメージ合わないな。」
分身1号が「ミチミチ、時間がなくなるわ。早く行こうよ。」
ほら、制服に着替えたしね。」
よく見ると3人とも女子高生の制服に。
「よく似合ってるよ。」僕は素直に思った。
「でしょう。」3人ともノリノリだ。分身2号もウキウキしている。
3人ともすぐにでも渋谷に出かけそうな勢いだ。
「待った。ミチミチ、湯島天神での僕の仕事は?」
「仕事は神巫女の桃梅に聞いてくれ。じゃあ、スガワラ、後はヨロシク。」
3人は光の中に消えた。
「スガワラ様。早速ですが仕事です。
参拝者の行いを鏡で見てください。」
「わかった。」
「終わりましたら、次はおみくじを造ります。」
「おみくじは神様が作っていたんだな。」
「そうです。」
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