第7話 高校生・神様と仕事交代
菅原道真ことミチミチが「いいお遊びを思いついたわスガワラ。
タクヤもジョーも聞こえている?」
「聞こえるよ。」僕は湯島天神にいる。
遅れて京都北野天満宮のタクヤが答える。
「大丈夫だ。聞こえている。」
最後にザワザワの音をさせながら
太宰府天満宮のジョーが「なんとか大丈夫だけど、衣装が袴。
結構歩くのムズい。」
「そうか。そうか。なんとか大丈夫そうだな。
じゃあ、1週間後に。」
「えっ。ちっと待った!ミチミチ。、1日の交代じゃなかったのか。1週間は長すぎる。授業に穴があく。無理だ。僕は受験生だ。」
タクヤも「明日から塾も始まる。1日だけじゃないと困る。今すぐ戻してくれ。」
太宰府のジョーは「1週間は嫌だ。退屈だ。可愛い女子もいない。えっ?いた。
でも嫌だ。クラスの女子に会いたい。」
ミチミチが「お前たち人間は、本当におバカだな。
神様の言葉を信じ過ぎる。
神様を信じるな。少しは疑え。」
「えー!じゃあ、誰を信じたらいいんだよ。」僕は大声を出した。
タクヤもジョーも「神様の嘘つき!」
「横暴だ!ミチミチ可愛いけど、嘘はダメだ!」
「早く元に戻してくれ!」
「悪かった。3人とも。軽い冗談だ。よく聞いて。
神様の言葉を信じるな。
神の言葉に踊らされるな。
大事なことは自分。自分を信じなさい!
分かった?」
「わかったけど、ミチミチ、時間は貴重だ。特に受験の僕らにとっては。
1分たりとも無駄にできない。時間は限られている。」
「わかってるよ。受験生の貴重な時間を奪わないよ。
正直言うと神様の1週間は人間の世界の1日だ。
心配するな。
それに私はこの制服が気に入っている。」
僕らの脳中にミチミチの映像が浮かぶ。
ミチミチが僕らの学校の女子の制服着ている。
とても似合っている。
ジョーが「ミチミチ、可愛い!」
「ジョー、そうだろう?やっぱり可愛いだろう?」
「ミチミチ、最高!」
タクヤと僕は冷静だ。
タクヤが「ミチミチ、本当に人間時間の1日がこっちの世界の1週間なんだな。」
「そうだ。」
「僕は、受験の妹の勉強を見てあげたいんだ。兄貴として手伝ってあげたい。
それに自分の勉強もある。時間が本当にないんだ。」
「もちろんタクヤが妹を思っていることは分かっている。」
「大丈夫だ。」
「わあー!」ジョーの声。「神社に願いごとする人が来たー。
僕、神様の仕事するよ。じゃ、1週間後に。」
ジョーの声が消えた。
ミチミチの声。「じゃあ、みんな1週間後に。」
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