第10話オーストラリア



オーストラリアは、このまま放置できない。


オーストラリアの捕虜収容所で日本兵が暴動を起こし脱走。

死者数は235名。

オーストラリア人4名、日本人231名。


逃げる当ても無いのに逃げた日本兵も、多分だが上官の命令さてたかも・・・

それにオーストラリアは日本に対しても宣戦布告した連合国の1つだから戦うしかない。




そしてオーストラリアの空に異変が起きた。


オニヤンマ20機がオーストラリア北西の海上からダーウィン基地にミサイル攻撃を仕掛けた。

小型ミサイルで直径3センチ全長15センチ。


ミサイルが命中し大爆発が起きた。

20ヶ所の目標に全て命中して連続的に爆発していった。


更に小型ミサイルが発射されて続けた。

100回の大爆発でダーウィン基地は沈黙した。

それは10分以内の攻撃で終了。



「こちら本部、攻撃状況はどうなっている・・・」


「ダーウィン基地での任務は完了した。いつでも転送されたし」


「ならポイント1211へ転送する。準備されたし」


「了解した」





西オーストラリア州北西沿岸の町であるブルームの空港と港湾施設をオニヤンマが攻撃を仕掛けた。

5機が空港へ残りの15機が港湾施設へ向かった。


「停泊している船は、作戦通りにミサイル攻撃をして全てを撃沈するように・・・」


ミサイルは真っ直ぐに船に向かって命中して大爆発。

更に別の停泊船が爆発して、ゆっくりと沈みだす。


その数を増やして7隻の船舶が沈没した。

そして港湾施設を破壊し続ける。




俺は、街でブラブラと遊んで船へ帰る途中だった。

爆発音が響いて事故だと思い、急ブレーキをかけた。

白い煙で前が見えない。


ドアを開けて車の外へ出た。

風で煙が消えて見えたのは、変わった飛行機が空中で止まっている風景だった。

そしてゆっくりと向きを変えて、何かを撃ちだした。


その飛行機の先で大爆発が起きた。

その瞬間に俺は、前に飛ばされていた。


目が覚めた時は、激痛が襲ったが無理して立上がる。


「なんてことだ・・・」


惨劇が広がる光景だった。

まだ燃え盛って消えることもない。

あっちこっちには、死体が転がっている。


ああ、誰かが遠くで泣いてる声が・・・


「何があったんだ」記憶の一部が飛んで、なにもかも分からない。






オーストラリア北東部のクイーンズランド州最大の港湾都市であるタウンズビルの郊外には、アメリカ陸軍航空隊の主要な航空基地があった。

そこにはAH-64Dアパッチ・ロングボウ20機がミサイルを発射。


あっちこっちで大爆発が起きた。



「こちらアパッチ002、攻撃任務を完了した。次の目的地に転送を頼む」


「こちら本部、ポイント1254へ転送する。準備されたし」


「了解した」



西オーストラリア州北西沿岸の町であるブルーム。

AH-64Dアパッチ・ロングボウが2つに分かれる。

一方は空港を攻撃して、もう一方も港湾施設を攻撃した。





オーストラリア北東部のクイーンズランド州最大の港湾都市。

そのタウンズビルの郊外には、アメリカ陸軍航空隊の主要な航空基地があった。



海から潜水艦が浮上して、次々にミサイルを発射。

その数60発。


狙った場所に全てが命中。

航空基地では、何が起きたのかも分からないまま壊滅した。


「潜水開始」


「了解しました」


潜水艦は、ゆっくりと沈みながら進んだ。



「船長、ソナーに船をキャッチ、輸送船です」


「今回は、見逃してやるか・・・今から帰還する」


「了解しました」


帰還した潜水艦は「たいげい」型で、特殊電池で何もしなくても1年間も潜り続ける。

酸素は、海水を取り込んで分解して酸素と水素を取り出す。

酸素は艦内に供給し、水素は電気として使用。


残った問題は食料だが、密かに転送されるから問題ない。




オーストラリア連邦政府では、深刻な話し合いが密かに行なわれていた。


「一体、何が起きたんだ」


「日本の攻撃です」


「そんなの分かってる。負けそうだった日本が・・・なぜ今になって我が国を攻撃したんだ」


「インド、ビルマが独立宣言しました。それに関係してると思われます」


ドアがノックされてガバッとドアが開いた。


「日本からの通信です。降伏しろと・・・さもないと都市を破壊し続けると・・・タイムリミットは、明日の10時です」


ぎりぎりまで粘って情報を集めて検討した結果は、多数決で勝てないと判断される。


インドを数日でイギリスを敗北させた実力。

そして今回の我が国で起きた攻撃作戦が、10分から20分で終わってボロ負けした事実。


そして降伏内容が今後戦争に係わらない事と・・・

日本人捕虜が大脱走した時に撃ち殺した賠償請求だった。


「金なら払ってやる!」


「それがよろしいかと・・・」


「分かった。降伏すると連絡を頼む・・・我々は手痛い相手と戦ったようだ」


「そうかもしれません。降伏の連絡をしてきます」


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