第8話生活改善Ⅱ
電気店で店員が外に出て大安売りをやっていた。
「安い携帯電話に使い放題だ。アプリを使えば好きな番組も見られれる優れものだよ」
「この携帯、世界初の
人工衛星を介して通話や通信が可能で人工衛星がネックで未来では廃れた通信手段。
携帯を使った商売も始まっていた。
「いいか、アジアプライムを使って新たな商品の開発は出来てるのか、もっと商品の数を増やせ」
「冷蔵庫も洗濯機も炊飯器も飛ぶように売れてます。その売れ筋に電子レンジオーブンが食い込んでいます」
「農家からも提携依頼が来てます」
「個人でトラクターを買いたいと」
「ならトラクターを仕入れて来い。このチャンスを掴むんだ」
「配送会社も創業したので配送は任せてください。携帯で在宅確認して配送するので未配送は少なくしてます」
「それは良いアイデアだな」
電気自動車が街中を走り抜ける。
「危ないぞバカ野郎!なんて乱暴な運転だ」
「中にはいるんですよ。自動車に乗った瞬間に性格が変わる奴が・・・あ!見てください。あそこに交通ドローンが飛んでますよ。しっかりと交通違反を撮ったに違いありませんよ」
「いつの間に飛んでたんだ」
「みんなは、あれのことをスパイカラスって呼んでますよ」
「正式名はあるのか・・・」
「交通取締り監視12型だと聞きましたが、そんな名前ってありですかね長い名なんて」
男は笑いながら「ないな~」
「先輩!あれを見てください。ヒロポンのバイヤーが囮捜査で捕まってますよ」
「なぜ、そんな事が分かるんだ」
後輩は空を指差していた。
成る程、空にはスパイカラスが飛んでる。
全てが動画として証拠を集めてるのか、考えたものだ。
ヒロポンを普通に薬品会社が売ってたのが2ヶ月前だった。
青木総理が急に依存症が高い覚せい剤だと発表。世間を騒がした。
あんな覚せい剤を平気で売る会社にはあきれ返ったよ。
「それにしても東京の風景が様変わりしたな・・・」
「そうですね・・・水はけの良い道で凸凹もありませんね」
- - - - - -
アメリカでも携帯電話はバカ売れ中で、製造が日本とばれないよう販売。
「社長!在庫が残りわずかです。至急送るように頼んでください」
「3日に大量に仕入れたのに・・・もう少ないの・・・分かった」
社長室のドアに「カチッ」と鍵をかける。
携帯を取り出して「こちらアメリカ支部です。携帯の在庫が少なくなったのでお願いします。倉庫はA12で」
しばらくして倉庫管理人に「倉庫A12に荷物が配送されてるハズなのよ・・・確認してね」
「監視カメラで確認しました。荷物が届いてます。それとA2に冷蔵庫も入荷したようですよ」
「そう・・・あろがとう」
冷蔵庫も入ったの・・・従来の冷蔵庫より性能が良いから仕入れた先から売れるから楽ねーー。
今年の年商はいくらになるかしら。
携帯にはスパイアプリが見えないように入っていた。
位置情報や会話からカメラでの盗撮もOKだ。
携帯の電源を切っていても情報は筒抜けになっている。
「大統領、これが報告書です」
「君は昼を食べたのか・・・」
「まだです」
「もっと健康に気をつけたまえ・・・」
「申し訳ありません」
「こうも簡単に大統領の会話も聞けるなんて」
薄型テレビやテレビゲームも売れに売れまくってる。
もう品切れ状態と聞いた。
新型アンドロイドとして、アメリカで生活するなんて・・・
外見は白人の成人女性。
鏡の前で見惚れてしまいそうね。
CIA長官は、最近の携帯に疑念を持っていた。
そんなCIA長官室に緊急報告がもたされる。
「携帯を解体したのですが何が何の部品かも分かりません。そして元通りに戻しても使用が出来なくなってしまい、科学班もお手上げ状態です」
「それで海外の製品なのか・・・」
「携帯にはアメリカ製と書かれてますが、実際は分かりません。この手の平サイズで電話が可能なんて信じられません。それにアプリを使用すると現在位置が正確に表示されて、道の案内も可能です」
「我が国で作ることは可能かね」
「今は無理です。どうも電波使用が無いので電波法にも引っ掛からないので・・・どうしたものかと考えてます」
「電波を使ってないのか・・・それで通話が出来るのか・・・全てが謎だな」
「はい、なので研究者が不思議がってます。未来の技術だと騒いでるほどです」
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