第7話新たな国




弾薬もない、食料もない、悲惨な状況で戦い続けて餓死する者まで・・・


殺さず疲労させる作戦が見事に成功。

過酷に追い込まれた中国側は音を上げるしかない。


それに誰も助けに来ない嘘情報も流した。

本当は、助けにきた。


陸から来たから待ち伏せして戦車から狙って撃った。

コテンパンにやられて逃げ出すしかない。


完全の降伏を受入れた。

昔の三国志の楊州ようしゅうとその周辺だ。

ここが落ち着いたら北京だ。


「いいか君らは君らだけの独立国を立ち上げるんだ」


「それは日本の属国になれって意味か・・・」


「そうだ、そうだ」


「違うぞ、互いを敬って助け合うってことだ」


なので映画を見せる。

この時代では珍しい総天然色の映画だ。

簡単に言えばカラー映画だ。


それもアニメ映画で共産主義の悲惨な未来のストーリの映画。

娯楽に少ない、この時代。

中国人は、喜んで見ている。


笑いあり、怒りありのストーリ。


それでも連日、5つの映画館は満員だ。

1つ1つ違う映画が放映されていて、すべて共産主義を陥れる映画だ。

映像と心地よい音で深層心理へ影響を与えるシステムで・・・

共産主義を嫌いなる。

それ以外はなんの影響はない。


それも無料で見れるから遠くからもやって来て見ている。

何回見ても無料だから何回も見る者も・・・


その間の食料も宿泊施設も提供してる。

料理も美味いから人気だ。


もう、あっちこっちで建物が建って建設ラッシュだ。

落ち着けば建物も売り渡す予定だ。





「隊長、共産主義ってダメですか・・・」


「お前は、甘ちゃんだな・・・このタブレットで勉強しろ・・・共産主義の未来の蛮行だ」


共産主義とは

生産手段や生産物など「財産の私有」を否定し、それらを「共同体による所有『社会的所有』」とすることで貧富の差をなくすことを目指す思想・運動・体制。


実際は違って貧富を生み出して、賄賂、不正がはびこる社会。

80年後の2024年でも貧富を生み出して、賄賂、不正だらけの社会。



▼毛沢東

中国共産党の創立党員の1人で、日中戦争を経て党内の指導権を獲得。

1945年より中国共産党中央委員会主席を務めた。

日中戦争後の国共内戦では蒋介石率いる中華民国政府を台湾へ追いやった。

そして1949年には中華人民共和国の建国を宣言。


1958年から大躍進政策を毛沢東が主導で農作物と鉄鋼製品の増産政策を行なった。

原始的な溶鉱炉『土法炉』を用いた製鉄が行なわれた。

それも素人が行なったため良質な鋼鉄が作れるハズもない。

鉄鉱石が不足して家庭の鉄製の農機具・炊事用具を取りあげて使った。

これらの屑鉄を土法炉に投入するという、農機具・炊事用具で鉄を生産する本末転倒な状態に陥った。必要なのは農機具・炊事用具なのに・・・

そんなことで農作物もまともに作れなくなった。

1117万トンも生産された鉄の内、60パーセントが全く使い物にならない鉄だ。


この時の製鉄事業により大量の木材が伐採された。

それが原因で洪水が発生している。


▼四害駆除運動

四害駆除運動では、伝染病を媒介するハエ・蚊・ネズミ・農作物を食い荒らすスズメを殺しまくった。

しかしスズメの駆除はかえってハエ・蚊・イナゴ・ウンカなどの害虫の大量発生の原因となった。

そして農業生産は大打撃を受けた。


そして餓死者を出す羽目に・・・


1959年、毛沢東は大躍進政策の責任を取って国家主席の地位を劉少奇に譲るった。

それでも諦めない毛沢東は、強硬的に大躍進政策を推進したが、飢餓が拡大して餓死者を増やした。

毛沢東は1962年1月に開催された「七千人大会」において大躍進政策に対して批判されて、政治の実権なくした。



そして文化大革命が起きた。

1966年から1976年まで続いた。

復権を狙った毛沢東は、毛沢東をヒーローと崇める紅衛兵こうえいへいを使った。


「毛沢東語録」を片手に「造反有理、破旧立新」をスローガンに、北京市内をはじめ各地で運動を展開。

中学生以上で組織で初め学生中の紅五類(労働者、農民、解放軍兵士、革命幹部、革命戦没兵士)の組織。


紅衛兵は、破壊活動をして、共産党幹部、芸術家、学者など従来の権威に対して「自己批判」を強要し、多くの人が犠牲となった。

文革時の死者40万人、被害者1億人と推計されている。


多くの寺や文化財産が焼かれて失った。


その紅衛兵も危険視した毛沢東は、田舎へ追いやった。

都会育ちの紅衛兵は、役立たずひどい目にあうのだが・・・


▼世界三大殺戮者

トップは、チンギス・ハンと毛沢東の死者約4000万人、ついでスターリンの約2000万人



「やっぱ共産主義はダメです」


「今見ている映画で、すっかり共産主義って怖いって分かってくれたから、この国も将来は明るくなるハズだ」


「そうですね、国土が広過ぎたのがダメだったと思います。だから区切って独立させる作戦が、日本政府の考えだと理解出来ました・・・色々と教えて頂き、ありがとう御座います」


「まあ、分かればいい」






農業展示会が開かれた。

トラクターの展示と耕す試運転。


試運転の場所では、多くの人が見守るなかトラクターは動き出した。

硬くなった地面を間単に掘り返す光景を見て、拍手が・・・・・・


別の場所では、簡単な説明を受けて素人が操縦してる。


「あなた頑張って」妻の応援が響いた。


「任せろ、運転には自信があるから」



最初は蛇行するが真っ直ぐに走るように・・・ここも人気だ。



違う場所では、スクリーンに植物の成長を倍速して映している。


「このさつま芋が1ヶ半月で収穫できた物だと・・・」


「肥料がなくても育ちますよ」


そして焼き上がった焼き芋を手渡された。


「あち、あち・・・うま・・・」


ここにも列が出来ていた。




それに 川の氾濫を防ぐ取り組みも行なわれた。


河の改修工事:河川の幅を広げたり、堤防を築いた

調節池の整備:河川から流れる水を溜める治水池をつくる

排水機場の整備:地盤の低い小さな川から、大きな川に流すポンプを設置する


作業工事には・・・重機が使用された。


油圧シャベル(大、中、小)

クレーン車

ブルドーザー

ダンプ


だから工事も進むのが速い。

それと同時進行で田畑を増やす工事も行なった。


「今までの日本と違いますね」


「そうだな・・・奴隷のようにこき使われてポイッて捨てられると思っていました」


「それにしても・・・さつま芋の成長は、はやいな」


「試験的に最初に植えたさつま芋は、収穫したそうです」


「もう収穫したのか・・・夢のような芋だな」





大華国と独立宣言した。

日本帝国の旧武器を全て払い下げた。


そして軍備も備えた。

設置型レーダー装置と車両搭載型のレーダー装置も配備。

これによって大華国の空を監視する。

そして守りは、ゼロ戦も配備。


神風特攻作戦が始まったから俺が止めさせた。

めちゃくちゃな作戦だ。

重い爆弾を抱えたゼロ戦って、ゼロ戦じゃーない。


だからゼロ戦は、日本では使うことがなくなった。

大華国で頑張ってほしい。



そして中国を4つ分断して独立させた。

資本主義で発言の自由もある国だ。


あ!毛沢東は行方不明に・・・


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