第3話ハリアーⅡ
「アメリカ合衆国の軌道上に3つ、太平洋に2つ、日本に3つ、中国に2つと、移動人工衛星などが軌道上から監視を続けてる状態です。それに
「ご苦労だったアキ。今後の活躍も期待してるぞ」
「ありがとう御座います。それでB-29用の迎撃機の形はどうしますか」
「球体じゃーまずいぞ・・・この後に主流になるジェット戦闘機をモデルに作れないかな・・・ジェットエンジンぽく見せて重力エンジンにしてくれると有難い」
「良い戦闘機があります。垂直離着陸機が可能なハリアーⅡはいかがですか・・・1976年7月27日にアメリカ国防総省によって開発されたものです」
「それは、いいね。自国で開発されたジェット戦闘機タイプに反撃されるとは思いもしないだろう。まあ、未来の話だが・・・それに無駄に長い滑走路って意味がないよね」
「武器はレーザー攻撃と小型ミサイルでよいでしょう。ハリアーⅡは、弱めな
「なんかレーザー攻撃ってショボイ武器だが大丈夫なのか・・・それに小型ミサイルか・・・」
「小型ミサイルならロックしたら外しません。御言葉ですがレーザー攻撃なら低コストで戦艦も切断できます」
「ああ、そんな方法もあったな・・・」
日本人を転送装置を使わせて宇宙に転送させたら楽なんだけど・・・・・・
法律に触れない武器なら完全に勝利だ。
アキに言わせると「それでは、勝った気持ちが勝ち取れません。目の前で撃墜させて勝った気持ちを爆上げさせるべきです」
なんか俺より人間ぽいぞ。
東京空襲で焼け野原になった跡地。
その跡地に立派な20階建ての建物が建っていた。
その屋上には、塔が建てられている。
「いつの間に建ったんだよ。この建物」
「そんなの知らないぜ・・・言われた通りに接続すれば良いだけだから・・・それにしても凄い機器だな」
「ああ、見た事も聞いた事もない機器だぜ。それにしても、このタブレットって凄いぞ。手順が動画で映されるから間違うこともないよ」
「タブレットって敵の言葉に似てないか」
「似てるけど新しい造語らしいぞ。それに英語を使って良いってラジオで言ってたぞ」
「そうなんだ」
男は、電源を入れた。
「え!見ろよ。あれって日本地図なのか」
巨大なスクリーンに日本が映しだされていた。
人工衛星からの動画で鮮明に映し出されている。
そんなスクリーンに編隊飛行する機影が映しだされる。
数は20機。
そんな設置作業を見ていた監視者が慌しく動き出す。
「あの機影を拡大しろ・・・やはりB-29か・・・遊撃戦闘機を飛ばせろ」
「こちら防衛管制塔!B-29をマリアナ諸島で20機を補足。ただちに遊撃に向かってくれ!」
1人が窓から隣接する格納庫を見た。
小型輸送車がハリアーⅡを引張りだして、接続部を切り離す。
輸送車の黄色のランプが青に変わる。
その途端に戦闘機は、真上にゆっくりと浮き上がって5メートルの高さから水平飛行に切り替わる。
その姿は遥か遠くに・・・
またも戦闘機が浮き上がった。
「あれがオニヤンマと呼ばれている戦闘機なのか・・・なんて飛び方なんだ。あれが戦闘機なのか・・・」
「お前は初めてか・・・まさにトンボのように何処でも着陸や離陸ができる化け物だよ。音速を超えたときは凄かったぞ」
「音より速いのですか・・・信じられない。今から操縦士に志願しても遅いですね・・・」
「あれに乗ってるのは16歳の少女だ。初めて見た時は凄かったぞ。この周辺を何回も走らされてヘトヘトになるまで少女達を鍛えていたなんて・・・あの機体の赤い薔薇が戦闘隊の名だ。きっと撃墜王になるかも・・・」
「なぜ彼女達なんですか・・・それに男の操縦士は・・・」
「アキ上官が女性だからかも・・・それに男は長距離爆撃機の訓練中らしい・・・将来的には太平洋横断飛行作戦があるらしいぞ」
10機の赤い薔薇隊が高度9000メートルのB-29を発見するのは早かった。
「1人2機を撃墜するのが今回の目標よ。必ず遂行するように・・・攻撃作戦イを発動します!」
B-29にミサイルをロックオンした瞬間に、発射ボタンを押す。
ミサイルは発射されてB-29に命中。
爆発が起きてバラバラになって海上へ落下。
「やったわ。初撃破よ」
「次の攻撃態勢に移るのよ」
「分かりました」
B-29の20機の10機が跡形なく爆破された。
オニヤンマの10機は、そのまま上昇続ける。
そしてB-29より上空でくるっと回った。
ゼロ戦でも不可能な急旋回だった。
次は急降下しながらレーザー光線で狙って放つ。
それと同時にB-29から12.7ミリ機銃が放たれるがシールドによって、銃弾は弾かれる。
B-29と交差すると後方で爆発音が・・・
「目標の2機を落としました」
「私も・・・これで敵討ちが出来たわ・・・」
それは、ミサイル発射から数分の出来事あった。
- - - - - -
「あの機体は、なんなんだ・・・あっとい間に近づいて、すでに半数が撃破されるなんて」
何をされたのかも分からん。
「こっちの攻撃が効きません」
ゼロ戦も打ち落とす12.7ミリ機銃が効かないなんてあり得ない。
「逃げるぞ!!爆弾を投下しろ!」
後方から音が・・・
機長も後ろを見て「なんてこった!」
機体中央が切断された光景であった。
祖国に帰れないと知った瞬間でもある。
- - - - - -
マリアナ諸島の前線基地。
「なんでB-29が帰ってこないんだ。無線はどうなっている」
「どうも妨害電波でダメです」
「高度9000メートルを飛ぶB-29が1機も戻って来ないなんてありえない」
「しかし、それが現実です」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます