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屏風裏に九十が入って来る。
百尋 九十さん…?
九十 最後の仕事だ。五助。
百尋 待ってください、どういう…?
五助 …わかった。
九十、五助に口づけをする。
百尋 え…?
九十 あの蜘蛛に話はつけてある。お前と五助、二人分ちゃんと買った。百尋、お前は今から、自分が好いた男が抱かれるのを見るんだ。
百尋 …最初から、それが狙いだったんですね。
九十 何か言いたげだな?
百尋 …俺はあなたが買ったものにどうこう言える立場じゃありません。そんなことは百も承知です。でも、こんなの…。
九十 俺は一途だからな。お前を手に入れるために、こいつを抱く。それだけだ。
百尋 …。
五助 百尋。俺は大丈夫。仕事だから、な?
百尋 五助…。違う、そうじゃないんだ…。
九十 だから、諦めて俺にしておけば良かったのに。こいつにはわかってもらえないんだぞ?
百尋 それだけは、死んでもお断りです。
九十 それでこそだ。さあ、五助。俺に夢を見せてくれ。
夜が始まる。
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