第4話 女の子しかいなくて草
グラスは草の大森林を出た経緯をドラゴンに説明した。
後ろでは草の山が微かに蠢いていた。
「草エルフまだ出れてなくて草」
「なるほど、確かにこの世の荒れようは凄まじいものです。偉大なる方もついに動かれましたか」
「私のことはグラスとお呼び下さい。仮の名前です。」
「わかりました。グラスさま、え?、グラ、草、、く、、ククク、クサ、、」
「ドラゴン笑い堪えてて草」
「あの、ごほんっ申し訳ありません」
「ドラゴンプルプルで草」
「いえ、今の笑い、つまりは陽の感情と草と言う言霊は私にとって何よりの礼になります。ありがとうございます。」
「ありがたきお言葉です。私はドラゴン王の娘リオ・レイア。レイアでもリオでも好きにお呼び下さい」
「モンハンで草」「尻尾の毒ウザそうで草」「レウスよりは好きで草」
「よろしくお願いします。レイアさん。」
「偉大なる方の前でいつまでもデカい面を晒していてはいけませんね。」
レイアの身体が光りだす
光りが収まるとそこには少女が立っていた
「女の子になって草」「ドラゴン大抵女の子になるの草」
「変身とてもお上手ですね。お若いのに素晴らしい。」
「いえいえ、ぐっ、、、グラス様と違ってこの姿にしかなれませんし、大したことではありませんよ」
「グラス様のとこで笑いそうになってて草」
「それより、グラス様の偉大なる働きに私も同行させていただけませんか。」
「ドラゴンのお仕事はよろしいのですか」
「偉大なる方が動く場所。それは間違いなく世界で一番見ていなければならない場所だと思います。
もちろん邪魔は致しませんので、」
「そうですね。でしたらよろしくお願いいたします。」
「ちょっと待ったーーー」
「草エルフ遅くて草」「草山から顔だけ出てて草」「話完全に纏まってるのに邪魔して草」
「私は認めません!そんなデカいトカゲのうぉっぷ」
グラスが草操作で草エルフを再び埋める。
「グラス様オコで草」「草エルフもういらなくて草」
「グラス様、アレって本当に草エルフなんですか。その以前あった草エルフ達はもっとしっかりしていて、敵対する際ももっと手強かったのですが」
「あの子は一番若い草エルフで、その、まだ未熟者なのです。この旅で世界を見て成長してほしくて連れてきました」
「草エルフの中でもバカで草」「しっかりした草エルフ様達に帰ってきてほしくて草」
「なるほど、草エルフ達も我々と同じく世界をまわる役割ですからね。神域に居たということはそうなのでしょう」
ドラゴンが世界の監視者だとしたら草エルフは調停者である。
無益な争い、被害が大きくなる恐れのある争いを仲裁する役割を持っている。
不滅の存在である草エルフ。それは争いを拗らせようと暗躍する力に有利に立ち向かえる。
「といっても、外の人達は増えすぎました。あの子達だけではもう手が足りないのでしょうね。
行きましょう私達の助けが必要な人々がたくさんいるはずです」
グラスとレイアは互いに顔を見合わせ、頷き、歩き始めた。世界を人々をより良く導くため。
「草エルフ置いてかれてて草」
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