連絡待ってます
「それで、イロニム。そういえばなんだけど……これから俺達はどうすればいいんだ?」
「どうする、って? 何が?」
「いや、具体的に何をするかって話」
とりあえず魔王様がレベル上げを手伝ってくれるし、できるかぎりレベル上げをするとして……いつまでやればいいんだろうかな? ということである。
「ナミから連絡あるまでレベル上げ、でいいんじゃない? 正式に第三勢力として立ち上がるとなったら、
「ん、それもそうか」
なにせ、規模はともかく第三勢力だもんな。
「というわけで、ナミから連絡があるまでは力を蓄える! これで決まりだよコガネ」
「おう。つまりレベリングだな。……魔王様の協力があればニンジン召喚も3を超えて4とか5とかいくかもしれん」
「うーん、それはどうだろ」
ん、何かあるんだろうか?
「ママが手伝ってくれるとは限らない、というか、今日みたいなレベリングは多分もうしてくれないよ」
「そうなのか?」
「うん。ステータスが上がっても技能が付いてこなきゃ意味がない、っていうのがママの信条だからね。今日のこのくらいが限度だよ」
そういえば魔王様はバニーガール否定主義。『技能に見合わない過剰なステータス』はバニーガールと同じようなものだ、という判断になるんだろう。
「……でも俺の場合ステータス的にはMP以外82固定なんだが?」
「ま、まぁでもMPはバニー並みなわけだし。むしろ今は下手なバニーより多いよ?」
それは、まったくもってその通りだ。
このMPに足りうる魔法技能があるかと言われると首をかしげざるを得ないわけだし、むしろ25まで上げてもらえたのがラッキーか。
「あ。でも俺もマンドラゴラ使えばレベル上げできるかもしれないんだよな。マンドラゴラも経験値入るだろ?」
「……試してみる? その、土の中には出さないようにね?」
「よーし、それじゃ槍を構えて……ニンジン召喚!!」
槍を上に向けて構えた上で、マンドラゴラが槍に降ってくるように『ニンジン召喚』を使う。マンドラゴラが空中に現れ、そして――身をひるがえして槍を避けた。
「なっ!?」
「おおっと! アイスコフィン!」
そのまま逃げようとするマンドラゴラをイロニムが氷魔法で凍り付かせた。
「ふぅ、逃げられるところだったね」
「なんか筒とかあった方がいいかな、逃げられないように」
「縦穴掘って出して、それを突くのが良いんじゃない? 槍だし」
その穴は連続でマンドラゴラ出して消せばいい、と。なるほど頭いいな、さすがバニー。
「よーし、そんじゃ改めて……ニンジン召喚! 消去! ニンジン召喚! 消去……よし!」
「これ、終わったら土魔法で穴埋めないとね」
そしてマンドラゴラによるレベリングを開始した。――が、その日帰るまでギリギリ、100匹ほどを倒してもレベルが上がることはなかった。
魔王様が帰ってからだったから時間がギリギリだったのもあるけど……もしかして俺のマンドラゴラじゃレベル上がらない仕様なのか?
単純に経験値が足りてない方だとレベル上げできて嬉しいんだけど、それを確かめるにはレベルが上がるまで続けなきゃならん。
そして、レベルが上がらない仕様だとしたらレベルは上がらないので何日も無駄にすることになる。うーん、悩ましいが、これを確かめないでおくわけにもいかない、か。
あ、マンドラゴラの死体はスタッフ(イロニム)が美味しく回収しました。ポーションの材料にするそうです。
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