サナチ様あふたー
で、翌日。
「……ほわぁ……」
「サナチ様? 俺、そろそろ店開かないとなんで……」
「だっ、大丈夫よコガネ。私の事は気にしないで……ほわぁ……」
サナチ様とぴょんぴょんをし、朝になっていた。
……あ。一応サナチ様の必死の懇願もあって、初回はふたりっきり(こっそり監視アリ)である。サナチ様、とても可愛らしゅうございました……!
「トントンすると、こう、お腹の中がとんっとんって震えるのね?……それで、ぴょんぴょんは、あう、はぁうっ、ほわぁ……」
こりゃしばらくダメそうだな。
というわけで、俺はサナチ様をお布団に残して抜け出した。
部屋のすぐ外にナミミ様がいた。公認されてたとはいえ、さすがにサナチ様とのぴょんぴょん後だと気まずい。
「……コガネさん」
「えっと。ナミミ様。おはようございます」
「……私はもうダメかもしれません……!」
「なんか今更な気もするけど、どうしましたか?」
「ツーシとのぴょんぴょんも頑張ってくださいね、わた、私のためにっ!」
あ、これNTR癖も開眼しちゃったかな。しかもその中でもアレなタイプ……と、ナミミ様のだらしない表情を見て察してしまった。
「えーっと……ナミミ様のご命令とあらば?」
「~~ッ!! こ、コガネさぁん……愛してますっ! そして最後は私のところに帰ってきてくださいね!? ちゃ、ちゃんと帰ってきてくれなきゃ、いや、ですよ!?」
「はいはい。俺もナミミ様大好きです。忠実なるペットですからね」
俺の
……あれ、これ今後も貸し出されるのでは? 俺、もうナミミ様だけで良いんだけどなぁ。
と、ほっぺをふにふにつままれる。
「あと、家にツーシ達が居るからってナミミと呼ばないでください。ナミ、が良いです。敬語も、戻ったとしても二人きりの時は不要ですから」
「……わかったよ、ナミ」
「えへへ」
ド変態だけどクッソ可愛いなやっぱ。
いや、こんなクソ可愛くてド変態なので最高というべきか?
「では早速私の部屋で報告ぴょんぴょんを!」
「あ、お店開けないとなので。あと体力的に流石に眠いです、休ませてください」
「……ううっ、分かりました。しっかり休んでください」
所在なさげにもどかしそうなナミミ様を置いて、俺はお店を開けに向かった。
* * *
「キントキ完売です! 売り切れ御免!」
「ええーーー!!」
「ここまで並んだのに! そりゃないよぅ!」
俺なりに少し考えて、ちゃんと数を制限して完売することにしてみた。
無制限に売りまくるのは問題だったよな……マジで。頭がぴょんぴょんしてたぜ。
後の事を考えたらしっかり制限した方が良いに決まってる。
「最近売り過ぎて、仕入れ先も在庫がほぼなくなっちゃってるんです。ウチの倉庫もからっけつですよ。普通のニンジンはまだありますけど」
「うぐ。無いのかぁ……仕方ない。普通のでいいから頂戴」
と、バニーさんに普通のニンジンを売っていき、いつも通り列が切れたら閉店っと。
「……ふむふむ」
そしてツーシさんが後ろから見ていた。……今夜はこの人とぴょんぴょんする予定なんだよな、と思うと、色々ドキドキしてしまう。
「コガネさん。販売数を制限するのは続けてください。何も考えず垂れ流すより、今後の方針が決まった時のコントロールがしやすくなりますから」
「あ。はい」
「それでも売れとごねる客が出たら、今売ったら今後永久にキントキが手に入らなくなってしまう、くらい言っても良いかもしれませんね」
「ああ、いいですねそれ。今度使います」
そうして伏線を張っておけば、不満の矛先が「強引にキントキを売らせたバニー」になり、暴動にならず犯人捜しに終始してくれるかもしれない。
騒動にはなりそうだけど、多少マシだろう。
「やっぱりツーシさんは頭がいいですね」
「本来ならナミミ様の方が有能なんですけどね。今はバニーを剥がれた上にぴょんぴょんで頭がいっぱいになってて、しかもNTR脳破壊の快楽を教えちゃったのでまったく使い物にならないってだけですよ」
「それより、今晩は楽しみにしてますね? ナミミ様にいっぱい見せつけてあげましょう」
……お手柔らかにお願いします。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
(ここまで読んでいただいてありがとうございます!
★★★、フォロー、レビュー、❤で応援、感想等も頂けたら嬉しいです!
X(旧Twitter)ボタン等で広めてくださると喜びます! ボタン↓↓)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます