そして夜。
そして夜。
『ナミ』と偽装恋人になっての夜である。
偽装とはいえ恋人になったのだから……やることはやるべきでは!?
と思っていたのだが。
「あれ? なんか二人とも呼び方とか変わってない?」
「ああ。はい。恋人になったので。正式に」
「えっ! そうなの!? というか、恋人じゃなかったの!?」
イロニムぅ!!!! 邪魔ぁあああああ!!!!!
これじゃナミとコシコシできないんですけどぉおおお!!!!
けど家主だから追い返せない……っ、悔しい!
「バニーガールとヒバニンだと、戸籍上『夫婦』になれないんですよ。なので、必然的に恋人ではなく『専属』という関係になりますね」
「あ。そっちだとそうなんだね」
「この点はイロニムに感謝してもいいです。この点は」
「ごめんて」
と、自然な流れでナミは俺と恋人になったと告げる。
というか、イロニムには偽装というのを隠すんだな。俺とナミだけの秘密ってわけだ。
「ああ。イロニムも私の事をナミと呼んでもいいですよ」
「いいの!? じゃあじゃあ、私の事もなんかあだ名で呼んで!」
「イロニムのあだ名ですか。……ロニちょむ、とか?」
「ロニーって呼んでいいよ!」
「ロニちょむ」
「ロニーって呼んでいいよ!」
「……ロニー」
「うん!」
ちょむってどっから出てきてたんだろ。
ともあれ、こうしてイロニムからの呼び名もナミに統一することで、正体はさらにバレにくくなるという寸法だ。
うーん、手際が良い。バニーガールでなくても有能だよねぇ。
「じゃあコガネをぴょんトモにするにはちゃんとナミの許可取らないとだね」
「……は、はしたないですよロニー! コガネさんの前で!」
ぴょんトモ!? 新単語だよ! しかも『はしたない言葉』なの!?
そんで恋人に許可とらないとなれない関係って何さ!? 教えてツーシ先生ぇー!
いやまて。普通に聞けば良くね?
イロニムなら普通に教えてくれそうだし。
「なぁ、ぴょんトモってなんだ? 初めて聞いたぞ」
「え? そりゃぴょんぴょんするトモダチだよ」
「ロニー!」
なるほど。ぴょんぴょんするトモダチ。
で、ぴょんぴょんは? いやよそう。ぴょんぴょんについてはもう複雑すぎて聞くだけじゃわからんと思うし。
「あー、イロニムはぴょんトモがたくさんいたりするのか? 四天王だしモテるだろ」
しかもこんなにエッチなわがままボディである。
ぴょんぴょんが俺の考えている通りなら、きっと捗り過ぎるに違いない。
「……」
「ん?」
「……一人も居ないよ。その、見ての通りの姿だし」
「え? でもあの時は名前も知らない俺に。あんな積極的に」
「あっ、あのときは! 私でコシコシできるはずないと思ってたんだもん!」
なんだよこっちもピュアッピュアでファッションギャルだったのかよ。
そりゃ魔王様もイロニムの友達である俺に仲良くしてやってとか言うわ。うん。
2人はバニピュア!……いやなんでもない。
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