実力行使
遠崎識人が操るアヴァターの姿を認識した時。
鞭野瑪瑙は遠崎識人が何のスキルを選択したのか、一目瞭然だった。
「(触手に…トゲェ!?)」
アヴァター名〈オクトコンパス〉
クラススキル〈
パッシブスキル〈
触手スキル〈
スキルポイントは1試合で3ポイント付加される。
遠崎識人は
触手スキル〈
二本の触手から生える鉤爪だが、その部分だけは〈オクトコンパス〉の弱点となる切断系ダメージは適用外である。
「(気持ち悪いわね、けれど、あれを見るに近距離戦闘型、中距離から撃てば確実に削れていくわ!)」
射撃スキル〈
このスキルは近くに存在する機材を弾丸にして飛ばすと言うスキルであるが、砂漠地帯には弾丸に適合する材料が無い。
だが、機界種族の肉体は弾丸として加工する事が可能であり、彼女は自らの〈
クラススキルの〈
が、〈
「(本当なら、これに〈
殆どのアヴァターはプレイヤーの能力で動かす。
中にはAIアシストが効いているアヴァターやスキルもあるが、今回では自分の実力で相手に弾丸を当てなければならない。
目を細めて指先を〈オクトコンパス〉に向ける。
その間に、白宮桃花こと、〈クロスエッジ〉が大回りする様に移動し、〈オクトコンパス〉に接近する。
理由は、鞭野瑪瑙の射撃の邪魔をしない為だ。
「(狙い良し…喰らいなさいッ!!)」
指先から弾丸が射出される。
彼女の機械装甲が削れ、1%のダメージを負うが問題はない。
砂漠地帯では無風が続く、上手く当たれば胴体の何れかに着弾するだろうと、そう鞭野瑪瑙は思った。
しかし。
遠崎識人は触手を振るった。
片肩から生える二本の鉤爪が生えた触手が、鞭野瑪瑙の弾丸を弾いた。
きん、と軽快な音が響いたので、鞭野瑪瑙は彼が弾丸を弾いたと察した。
「は、はああ!?なんでッ、触手、AIアシスト機能がついてんの!?」
困惑し混乱する。
「(いえ、あの〈
それが、遠崎識人の
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