第一回戦開始
鞭野瑪瑙は早速スキルを選択する。
〈スプリンガルド〉にはパッシブスキルとクラススキルの二種類を所持している。
パッシブスキルとはアヴァターの所持する初期スキルである。
クラススキルはアヴァターの種族に類似するスキルだ。
〈スプリンガルド〉の場合。
〈
両者のスキルのランクは固定されており、これから選択するスキルによってはランクの上昇などが可能だ。
「(砂地だと〈発条跳躍〉が低下するのよね…中距離攻撃の射撃スキル〈
彼女の考えている事は簡単だ。
相方である〈クロスエッジ〉を操作する白宮桃花の援護である。
近距離戦闘型の〈クロスエッジ〉で遠崎識人が操る〈オクトコンパス〉と相対して貰い、中距離戦闘型ビルドに構築した〈スプリンガルド〉で相手のライフパーセンテージを削るのが最善である。
「(何もしなくても、相手は〈脱水〉によって削れていく、蒼界種族なら〈枯渇〉の段階になればその時点でアヴァターロスト、第一回戦の時点で勝ちは決まったわね)」
「(これと、これを…)」
そうして二人はスキル構築を完了させた。
〈クロスエッジ〉は斬撃の攻撃速度を上昇させる〈
第一回戦ではスキルポイントが3点付加される。
1ポイント消費でスキルを獲得し、1点ずつ付加する毎にランクが上昇する。
〈
これがランクCにまでなれば、一度の斬撃で三回分の斬撃に値する速度補助が行われる。
攻撃の手数を増やせば増やす程に速度が上昇する為に、切断系ダメージが苦手な〈オクトコンパス〉には有効な攻撃だろう。
「(…うん、これで大丈夫)」
「さあ来なさい、あんたなんかの雑魚アヴァターなんて、簡単に倒してみせるわ!!」
まだ手にしていない自由を夢想しながら勝利宣言すらしてみせる鞭野瑪瑙。
「うん…これで良いか」
そして、遠崎識人もスキル構築を終え、いざ、第一回戦が始まる。
白宮・鞭野は同じ地点でゲームスタートし、その反対側に、遠崎識人が動き出す。
鞭野瑪瑙は機界種族故に〈脱水〉の異常状態は受けないが、白宮桃花の人界種族のアヴァター〈クロスエッジ〉は〈脱水〉状態となって、眩暈と距離感の齟齬が発生していた。
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