第3−5:愛情と友情

「——私といてくれる?」


「……っ」

 いきなりそんな言葉をかけられた。

 当然答えられるわけもなく、沈黙の時間が始まる。

「…………」

「それとも、私じゃだめかな」

「いや……」

 またもやこの感じを味わうことになるとは。

 自分と向き合う時間が強制的に始まる。

 ザアアアという葉の合唱と共に難しい質問を投げられ、困惑するしかなかった。

「……今は、まだ違うかもしれない。だってまだ俺らは高校生だし。もう少し大人になったらもう一回真剣に感慨あおう」

「ん、満点な回答」

 そう言って満足したのか、俺の頭を撫でてくる。

「今日もいろいろありがとうね。もうそろそろ学校が始まるから今日みたいに起こしに行くね」

「たのんだ」

 そう言って俺らは家に帰宅した——

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