第4話 田舎民、試験官を瞬殺
「試験内容を説明する」
俺は試験官の説明を聞いていた。
どうやら、試験内容だがどちらかが倒れるまで戦闘を行うらしい。
(簡単な話だな。ルールもかんたんだ)
俺は構えた。
とりあえず素手でやってみようか。
「アルマくん、剣とかはいらないのかい?」
「必要になれば取りますよ」
「そうか、じゃあ、試験スタートっ!」
次の瞬間、俺は試験官の背後を取っていた。
「!!!(一瞬では背後を取られた?!)」
「もう、終わりかな?知ってると思うけど、簡単に背後取られちゃダメですよ?なんて(わざと取らせてくれたんだろーなー)」
トン。
首への手刀。
「あぐっ……」
フラッ。
試験官はふらついて、その場に倒れた。
戦闘時間、僅か一秒にも満たなかったと思う。
ピクピクと痙攣している試験官。
入ってきた方向とは逆方向に扉があった。
「さ、出ますかね」
俺は部屋を出ていくことにした。
この部屋に入った人が出てこなかった理由だけど、あの扉から出て行ってたんだろうな。
いやー、それにしても最後までヌルイ試験だったな。
部屋を出ると待合室のような場所に出た。
そこにはリアンもいた。
「あ、試験終わったんですね。アルマくんっ」
「うん、どうにか受かったっぽい」
「はうぅ、アルマくんはやっぱりすごいですねぇ」
何が凄いのかは分からないけど。
お世辞と受け取っておくか。
「ははっ。ありがとう。それよりこれからの予定は?」
「次は合格発表だけですよー(むしろ、実はここからすごい盛り上がるんですね)」
なんだ、合格発表だけか。
じゃぁ、別に見なくてもいいな。
だってどうせ全員受かるし。俺は名前を書いたことは何度も確認済み。受かるのは間違いない。
それより俺はやる事がある。
宿のチェックインとかもしにいかないといけないし。
あとは宿でアルバイトすることにもなっているので、なるはやで来てくれと言われてる。
「アルマくん、どこに行くんですか?」
「帰るんだよ?」
「え?見ないんですか?結果発表」
「見なくても受かるの分かってるし。じゃね、次は入学式で会おうね〜。バイビ〜」
「え?(そんなに自信あるの?でも、実力自慢したりしないし。いやみな感じはしないな~)」
俺は結果発表を見ることも無く学園を後にすることにした。
ちなみに合格通知とか必要な書類とかだけど俺が泊まる宿に届くようになっている。
あとは宿屋でアルバイトしながら通知待ちだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます