次に、アコヤちゃんとセネカちゃんがステージ中央の入口から現れる。

 

 アコヤ「マーガレットさんも、スペンサーさんも、みんなすごいなぁ」

 セネカ「セネカは、アコヤちゃんたちもすごいなって思ってるよ?」

 アコヤ「えっ?」

 

 シューティングとダイレクトアタックを切りかえてコールガを攻撃しながら、アコヤちゃんとセネカちゃんは、ステージの2階に移動する。

 

 セネカ「みんな個性的だし、その個性が強さになってるもん」

 アコヤ「けど、あたしたちはまだ実力不足で⋯⋯」

 セネカ「大丈夫。 アコヤちゃんは、アコヤちゃんのペースで戦えばいい。 セネカたちが、ちゃんとサポートするから」

 

 コールガがうなり声を上げて、大きな腕を振り下ろした。

 アコヤちゃんとセネカちゃんは、その攻撃を避けて、シューティングで反撃する。

 

 セネカ「セネカは、この世界に生まれて、外の世界に触れて、好きになったものがあるの」

 アコヤ「好きになったもの、ですか?」

 セネカ「それはね⋯⋯」

 

 笑いながら、セネカちゃんはくるくるとベゼルを回す。

 やっぱり、セネカちゃんはスペンサーの妹だから、細かい動きも似るのかもしれない。

 

 セネカ「アクション映画!」

 アコヤ「アクション映画!?」

 

 大きな声で叫んだあと、セネカちゃんが何発もレーザーを撃つ。

 発射されたレーザーは、コールガの後ろに回り込んで、セネカちゃんがコールガに切りかかったあと、コールガの背中に命中する。

 

 アコヤ「発射したあとのレーザーをコントロールできるんですか!?」

 セネカ「映画に負けないアクションを考えてたら、できるようになったんだ」

 アコヤ「いや、そんなことでできるようになるかな⋯⋯」

 

 戸惑いながら、アコヤちゃんはコールガにダイレクトアタックを決める。

 それに合わせて、セネカちゃんは雨みたいにレーザーを降らせた。


 セネカ「あとひと押しかな」


 それでもコールガは止まらない。

 しかも、ボロボロになったコールガの体を包むようにドロヴンが集まり出す。


 アコヤ「ドロヴンがコールガを守ろうとするなんて⋯⋯」

 セネカ「アコヤちゃん、そのままドロヴンの群れを撃って!」

 アコヤ「わかりました!」


 ドロヴンの群れに向けて、アコヤちゃんはレーザーを発射した。

 

 セネカ「はい、どっかーん!」

 

 セネカちゃんは、自分が撃ったたくさんのレーザーをコントロールして、アコヤちゃんが撃ったレーザーにぶつける。

 そのレーザーが大爆発を起こすと、花火みたいに光が広がっていって、ドロヴンの群れをまとめてふきとばした。

 

 アコヤ「すごい⋯⋯!」

 セネカ「久々にやると気持ちいいねー!」

 

 そう言いながら、セネカちゃんはアコヤちゃんの手をにぎる。

 

 セネカ「さ、マーガレットたちを助けに行こ!」

 アコヤ「はい!」

 セネカ「あと、セネカたちは同い年くらいだから敬語じゃなくていいよ」

アコヤ「えっ、同い年⋯⋯」

 

 手をつないだまま、ふたりはステージの上手に走っていった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る