2.一日〇
堂場カケルはすずめの鳴き声で目を覚ました。見慣れた天井をしばらく見上げた後、ゆっくりと上体を起こし、枕元で鳴り始めたスマホのアラームを止める。スマホのバッテリーが少なくなっているので、スマホに充電ケーブルを差し込み、堂場は立ち上がった。
現在の時刻は5時00分。
堂場は眠い眼を擦りながら、閉められている遮光カーテンを開いた。その瞬間、薄暗かった室内が太陽の眩い光で明るく照らされる。あまりの眩しさに堂場は顔を顰めた。この眩しさにはいつまで経っても慣れない。
堂場は、窓から町を眺めた後、堂場は自分が先ほどまで寝ていた布団を畳んで押し入れにしまった。そして、キッチンでいつものようにインスタントコーヒーを淹れ始める。堂場は、淹れ終わった熱いコーヒーを胃袋に流し込んだ後、燃えるゴミの袋を持ってゴミ捨て場に向かった。しかし、今日は燃えるゴミの日ではないため、堂場はゴミ袋を持ったまま、部屋に戻って来た。
自室に自室に戻った堂場は現在の時刻を確認した。時刻は6時30分。堂場は着ている服を脱ぎ棄てて洗面所に向かい、シャワーを浴びた。
シャワーを浴び終えてさっぱりした堂場は冷蔵庫からコンビニ弁当を取り出し、電子レンジでチンしてそれを食べた。その後、外出着に着替え、仕事鞄を持って部屋を出た。腕時計の時刻は7時00分。時計を満足そうに見た堂場は軽い足取りで職場に向かった。
数本の電車を乗り継ぎ、8時30分に職場に到着した。しかし、職場の鍵は開いておらず、中に入ることが出来なかった。
堂場はスマホを取り出し、今日の曜日を確認した。今日は日曜日。どうやら、今日は休日、会社は休みらしい。
やることがなくなってしまった堂場はブラブラとウィンドウショッピングしながら、モモモ荘に帰宅した。時刻は12時40分。何をしていいか分からない堂場は押し入れから布団を出し、布団の上で体育座りをして時間を潰した。
ただ時間だけが過ぎていき、気が付いた時には窓の外は暗くなっていた。時計に目をやると19時15分だった。堂場はそこでようやく布団から立ち上がり、財布を持って部屋を出た。そして、アパート近くのコンビニで夜飯を買って部屋に戻った。そして、買ってきた夜飯を食べながら、ネットで勉強する。
だらだらとネットを眺めていると時間が経つのが早く、既に時計の針は23時を回っていた。それに気が付いた堂場は慌ててシャワーを浴び、押し入れから布団を引っ張り出した。そして、電気を消して布団に入る。
現時刻は23時45分。
初めての経験で戸惑いこそあったがしっかりと生活できている。
堂場カケルは満足そうに微笑み、目を閉じた。
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