第6話 続・スレ民と蹂躙

本編の前にスレ民各人の詳細をほんの少しだけ明かすプチ番外編



時を遡る。

平成25年11月20日(水)午後14時15分頃


3月にアイドルデビューし、瞬く間に大人気になった小田原ゆかりがプロダクション代表のペントハウス・マンションの地下駐車場に着いた。

原宿の竹下通りでスカウトされ、父方の祖母がイギリス人のクオーターである彼女がその美しい容姿と歌声で大手プロダクションの全面押しでデビューし、時の人となった。

1時間ほど前にマネージャーと共にプロダクション事務所に入ったものの、彼女がマスクと帽子で変装し、雑用セダンの後ろ座席に深くしゃがみ、スタッフと共に代表のマンションへ向かった。マネージャーはカムフラージュのため、事務所に残った。

運転していたスタッフは優秀で週刊誌のパパラッチに感づかれることなく、彼女を代表の所へ届けた。

セダンから急ぎ足で下りて、代表のペントハウス直通エレベーターに乗った。

その直通エレベーターに入るには専用カードが必要だった。アイドルデビュー前、初めてこの建物へ来た時に代表が彼女専用のカードを渡していたのでセンサーにかさして、問題なく乗った。

エレベーターから出ると代表の住居だった。スニーカーを脱ぎ、綺麗に並べた後、大扉を開き、ペントハウスの巨大な居間に入った。全てのカーテンが閉めていたため、昼間にも関わらず、暗かった。


「失礼します。」


「おお、ゆかりか?早くここへ来いよ。」


居間の真ん中に大きなキャンパスの高級品ソファのラグーナ2012カラに赤いブリーフ姿でプロダクション代表が座っていた。右手で手招きし、隣に座るように促した。


「はい、今行きます。」


11月6日に16歳になったばかりの彼女がブリーフ姿の代表の右隣に座った。


「何普通に座っているんだよ、四つん這いになれよ、まだわからないのか、お前よ。」


彼女がパニックにならないように深呼吸した。


「はい、すみません、社長。」


その時、彼女の顔に強烈なビンタを食らった。


「社長じゃないだろう、パパと呼べ!!」


彼女は泣きそうになりながら、頭を頷いた。


「はい、パパ。」


「よしよし、いい子だ。」


涙をぬぐい、着ていた高級ジャージのズボンと下着を下して、ソファの上で四つん這いになった。

舐められると覚悟をしていたが、代表が持っていた高級ブランドバッグ何か取り出した。お尻に冷たいローションを塗られていると気づいた。


「携帯で撮ったこの前のお前との絡みを見ていて、気分を高めていたぞ、受け入れろよ、ゆかり。」


今まで感じたことのない強烈な痛みに思わず悲鳴をあげた。


「黙れ、ゆかり、俺を感じろ!!ほらほら!!」


背中を殴られ、手で髪が引っ張られた。

彼女が唇を噛んだ、そして心の中でこの苦行が早く終わるように祈った。



転移直前

2033.8.21 02:58


小田原ゆかりが前日の夕方に缶ビール2本を飲んで、ソファで眠った。

そして今起きた。


「何故、あのくそ野郎の夢を見た?」


自問自答しながら怒りを堪えた。

あの男に全ての初めてを力づくで奪われた。

あの男の子どもを23歳の時に出来たが、すぐ闇医者の所で堕胎させられた。

思い出す度、強烈な怒りと憎しみに覆われていた。

そして深呼吸し、思い出した。


「そうか、あのくそ野郎が死んで、2年経ったか。」


ソファから立ち、キッチンの冷蔵庫から冷えた缶ビールを出し、開けた。


「くそ野郎、地獄で永遠に焼かれろよ。」


怒り、憎悪、軽蔑と悲しみじみったの複雑な表情を浮かべて、缶ビールを上げた。


缶ビールを飲み終わった後、タブレット端末に電源を入れて、掲示板にログインした。そして好きだったオンラインVRMMOゲームに関するスレッドを見回った。

もう長い間ここのゲーム板の住民だったのでスレを立てることにした。



2033.8.21 03:28


『幻想世界アシャティ』伝説のクソVRMMOを語ろうぜ その305


1.ぷれいや~名無しさん投稿日:2033年08月21日 03:29▼返信

語ろうぜ!


4.ぷれいや~名無しさん投稿日:2033年08月21日 03:32▼返信

1だ。人間種以外に限る。亜人種、魔物種、モンスター種いる?w


7.ぷれいや~名無しさん投稿日:2033年08月21日 03:35▼返信

1だ。人間種弱かったのでそれ以外で頼む。ワイはバンパイアだったw


レスを見ていたら突然タブレット端末の画面が凄まじく光った。

彼女は反射的に目をつぶった。

頭から引っ張られる感覚を覚えたが、ゆっくり目を開けると曇り空の平野に立っていた、ゆかりがゲームで作ったアバターの姿だった。






どこかの世界

日時不明


バーサーカーゆいなはエルフの敏感と素早い動き、人間より数倍の力を活かし、

巨大な斬馬刀を振り回しながらケンタウロス団員たちをなぎ倒していた。

彼女が通った後、無残にも肉片に変えられたケンタウロスの死体しか残ってなかった。


「弱いな、弱い!!」


嬉々としながら切り倒し、切りつぶし、血が赤い霧になって、一帯を漂っていた。


「あああ、やばい、やばい、感じているよ。」


ゆいなが気づいていた、着ていた下着が本当に大変なことになっていた。

この体になって、転移前、男性だった頃の体の感覚が全然違っていた。

興奮してる上、猛烈な暴力衝動に駆られていた。


「ああ、今を思い出した。。あたしはまだ処女だ。」


元の世界でコスプレイヤーで男の娘だった【小田秀斗】は転移したことで

ゲームで使ってたアバターになったので性転換してしまったことに気づいた。


「女性に対して1度も使うことなく、下部にあったものが消えてしまった。」


一瞬暗い気持ちになったものの、元々あまり女性に興味がなかったことと男性相手に体を売るようなまがい事をしていたのを思い出した。


「ゲイではなかった、女性になりたいとも思わなかったのに。。。女性になったな。」


ケンタウロス団員たちを素早い動きで切りながらゆいなが考えていた。


「エルフの女戦士よ。」


両手に大太刀を握っていたケンタウロスがゆいなに声をかけた。


「なに?」


狂暴な笑みを浮かべながら、バーサーカーゆいなが答えた。


「百人隊長のジェラール・グエイドーである。貴殿の相手、我が致す。」


「あたしはゆいな、バーサーカーゆいなだよ。あたしは強いよ。わかっているの?」


「貴殿は強いのは承知している。我は全力で貴殿と戦うつもりだ。」


「武人だね。殺すのはもったいな。」


「我は貴殿に殺されるためで戦うつもりがない。貴殿を葬るつもりで戦うのみ。」


「気に入ったよ、ジェラール君。かけごとをしない?」


「かけごととは?」


「チャンバラで力比べしましょうね、得物を落としたら、負けだよ。あたしが負けたら、殺しても構わないよ。」


「承知、貴殿が勝った場合、我を殺せ。」


「嫌だね。あたしが勝ったら、ジェラール君をい・た・だ・く・よ。」


「我を?」


「いい意味なので楽しみにしていてね、ジェラール君。」


「承知。」


ジェラール・グエイドー百人隊長は2本の大太刀で構えた。


彼はホリバール帝国の前身であった多種族国家のビエネウゾラ王国の元騎士だった。

平民出身で陸軍の将軍まで上り詰めた現皇帝のウイゴス・チェイバス1世が内乱を起こし、有能で国民に愛されていた国王ラフェール・カルーデロサ5世を失脚させ、死ぬまで幽閉した。皇帝の恐怖政治で旧王国の善良な騎士、有力な貴族、国民に人気があった議会の議員など、全員粛清された。

百人隊長も一時期刑務所に入ったものの、現皇帝の領土拡大野望に協力することを条件に釈放された。

あの残忍、卑怯で薄汚い豚人(オーク)の外見をした皇帝は大嫌いだったが、両親やまだ幼い妹たちのため、今回の遠征に参加した。


「それでは行くよ、ジェラール君。」


目の前の長い金髪エルフの女戦士が巨大な斬馬刀を片手で構えて、笑顔で自分を見つめていた。


「貴殿は美しい。」


思わず百人隊長は本音を漏らした。


「じゃ、負けてくれたら、いいことしてあ・げ・る・よ、ジェラール君。」


「それはできん。」


「残念だよ。それでもあたしがジェラール君に勝つよ。」


目の前に立っていた女エルフが視界から消えた。百人隊長は気配を感じて、後ろへ振り向き、女エルフの斬馬刀をギリギリのところで止めた。

彼女の剣がすごく重たかった。


「どう、まいた?」


女エルフはまた笑顔で声をかけた。


「貴殿には負けん。」


見れば、見るほど彼女の魅力の虜になっていたものの、家族のため、負けるわけにいかなかった。


「次は本気で行くよ、ジェラール君。」


バーサーカーゆいなは優雅で美しい笑顔で百人隊長に伝えた。


「承知した。」


ジェラール・グエイドー百人隊長はそれしか返答できなかった。



次回:スレ民と百人隊長

日本語未修正








































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