【お姉ちゃんの独白】
「私はお姉さんとして君のことが好きで、」
「弟として好きで、」
「でも、それは恋愛的に好きな気持ちと矛盾してなくて、」
「とにかく……」
「私は、君のことが大好きなんだよ」
「ずっと、ずうっと、こんな日々が続けばいいな、って思うくらいに……」
「……ねえ」
「私は三歳も年上だから、進学もすぐだよね」
「一緒に学校に行けることも、ないよね……」
「それが少しだけ、寂しいって思うよ」
「君は、私のことを追い掛けてくれる?」
「私と同じ学校に通ってさ、『数学のテスト、難し過ぎだよね』とか、『今年の文化祭は何の出し物するの?』とか、そんな会話をするの」
「文化祭は一緒に回ろうね。手を繋いで、恋人みたいに」
「……じゃないか。恋人として、手を繋いで、だね」
「クラスメイトに見られたら、こんな年上の子が彼女だなんて、恥ずかしくない?」
「え? 自慢の彼女だって言ってくれる?」
「ふふっ、ありがとう」
「……ねえ」
「大学に行っても、大人になっても、こうだったらいいな」
「私は、大好きな君を、弟みたいに可愛がって、」
「でも、君は時には男の子らしく私をリードして、」
「私は恥ずかしくなっちゃって……」
「今と同じように、毎日のように一緒にお昼寝をして」
「キスだって、たまにはして……」
「そんな日々が続いていけばいいな」
「そんな日々を積み重ねていけばいいな、って思うんだ」
「……ねえ」
「大好きだよ」
「これからもお姉ちゃんとして、彼女として、私を大事にしてね?」
「大好きだよ」
「じゃあ、お昼寝、しよっか」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます