第3話
数秒間、天井を見上げたあと会議室までの短い距離をゆっくりゆっくり向かった。
『ここに来てから初めの異性との会話……胸がドキドキして死んじゃいそう。』
今、胸がドキドキいっているを落ち着かせようと何度も吸って吐いてを繰り返してから決心し、「よし、行こう!」
「コン、コン、ガチャ。ひっ、失礼します。」緊張から、少し裏返った声になってしまった。
『せっかく頑張って声出したのに恥ずかしすぎる~しかも初対面だし……よし、まぁ。とりあえず早く入ろっと』
私は、素早くでもゆっくり静かにドアを閉めて、男の子の顔を見ないようにして向かいの斜め左の椅子に座った。もちろん俯いた状態で。
『どうしよう、どうしよう何から話せばいいんだっけおはようからだっけ?』
身内以外との会話が久々すぎて正常に動かない頭で必死に考えていると、思いも寄らない方向から話しかけられた。
「初めまして」
「ふぇっ、あっ初め……まして」
「僕の名前は雪城雪輝です。短い間だけどこれからよろしくね」
「はい、わ、私の名前は横山祐奈です。よろしくお願いします。」
雪城さんは優しい話し方をしてくれている反面、私は辿々しい話し方になってしまっていた。
『いっ、イケメンだ!私が見てきた中で一番顔が整って見える。これからクラスの人気者なるタイプの人だ。』
一分満たない沈黙の後
「自己紹介もしたし仲良くなりたいから質問し合いながら話そう。」
「あっ、はいしましょう。」
「じゃあ僕から質問するよ、好きな食べ物は何?
僕は寿司が好き」
「えっと私は和菓子が好きです」
「へぇ~、どんなところが好きなの?」
「あんこが好きで、口の中に甘さが残るところが好きなんです」
「僕は和菓子だとどら焼きが好きだな。あんこ系の和菓子美味しいよね。」
「では、次藤山さんから質問していいよ」
「じゃあ、好きな色は何ですか?」
「僕は黄緑色が好きだな藤山さんは?」
「私は水色好きです」
「じゃあ、僕から質問ね。…………」
その後も、他愛もない質問の言い合いは何回も続いた。
終始、私は話を聞きながら、『次は、何質問しよう』と考えていて雪城さんは、最初の会話より優しくゆっくり話してくれた。
段々と緊張がほぐれてきて話しが盛り上がって来たときに、島田先生が入ってきて「二人共、仲良くなれてよかったね!」と言われて恥ずかしくなってしまい、苦笑いしながら「はい。」と答えて誤魔化した。
色々と声にギャップある私にはたくさんの訳ありがある? 結良城 @yuragis1w6j8
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