第2話 再会と迫りくる闇

険しい山岳地帯に立つユウは、冷たい風が吹きすさぶ中で周囲を見回していた。リナとカイトとは、転送された瞬間に離れ離れになってしまった。しかし、幸運にも彼らは飛ばされる前に連絡先を交換していたため、互いの位置を把握することができた。


「まずはみんなと合流しないと。」ユウは心の中で決意し、装備を整えて足を動かし始めた。


その瞬間、通信装置からリナの声が響いた。「…ユウさん、カイトさん、聞こえますか?私、ここで何かに囲まれてるみたい。助けて…!」


ユウは顔をしかめ、リナがただならぬ状況に陥っていることを感じ取った。「すぐに向かう!場所を教えてくれ!」


リナの位置情報を確認したユウは、最も近いと思われるカイトの元に向かい、合流を急いだ。


一方、広大な砂漠に飛ばされたカイトは、視界を遮る砂嵐に苦しみながらもユウを探していた。遠くでユウの姿を見つけたカイトは、手を振って合図を送る。ユウもその合図を見て駆け寄り、無事に二人は合流を果たした。


「カイト、無事で良かった。リナの位置は分かるか?」ユウは息を整えながら尋ねた。


「いや、リナさんからの通信が途絶えたんだ。何かに巻き込まれたのかもしれない。」カイトは険しい表情で答えた。


その頃、リナは暗闇の中に閉じ込められていた。周囲の音も、光も、すべてが遮断され、恐怖が彼女を襲う。連絡を取ろうとしても装置は反応せず、ただ静寂だけが漂っていた。


「誰か…助けて…!」リナは叫んだが、その声も闇に吸い込まれていく。


ユウとカイトはリナの位置を突き止めようと装置を調べながら、焦りを隠せなかった。「リナがどこかに閉じ込められている可能性が高い。急ごう。」ユウは決意を固め、次の行動に移る準備を始めた。


二人は手がかりを求めて歩みを進め、リナのいる場所を探すための策を練り始めた。

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