第14話 金持ちの食べ方

「そんな時間にですか?」


「ご主人様はハーブを巻いたお菓子をお食べになる時は、必ず、紅茶をお飲みになられますので」


(それって、金持ちの食べ方か?)


 疑問に思ったが、その他にいくつか質問をして話しを終えた。


「あの執事、あやしいわ。普通、執事に頼むもの」


 執事がいなくなると、側でメモを取っていたミルフィーユが言った。


「紅茶のことですか?」


「そうよ。それが執事の仕事だもの」


(確かにそうだが、紅茶は自分で入れる主義だったのかもしれない)


「コトリ家の執事に会ったことはありますか?」


「あるけれど、いちいち顔なんて覚えていないわよ」 


 ミルフィーユが、なんでそんなことを聞くの? という顔をする。


「一応、確認しただけです」 

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