第8話 契約書

 僕が結論を出しかねているとアリンが、


「協力していただけないでしょうか?」


「と言いますと?」


「お嬢様のために、この事件を解決してほしいのです。どんな結論でも構いません」


 僕がミルフィーユを見ると、じっとこっちを見ている。


(…受けてもいいか)


 金ないし、変な話じゃなさそうだし。


「わかりました」


(たぶん、同じ結論になると思うけど)


 警察が自殺だと断定したのには理由があるはずだし、調べても何もでてこないだろうと簡単に推測できる。


「契約書にサインを」


 ミルフィーユが書こうとするのをアリンが止めて、


「お嬢様。契約書はきちんと読まないといけません」

 

 アリンが代わりに読んで、ミルフィーユにサインをもらった。


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