第7話 僕は無名な探偵

 そんなことを考えていると、注文した飲み物がそろったので、依頼内容をミルフィーユに尋ねた。


「三つ子を助けてほしいの」


(三つ子?)


「お嬢様。順序立ててお話にならないと、伝わりませんよ」


 ミルフィーユは、三つ子の父親が別荘の仕事部屋で死体で発見されこと。警察が服毒自殺だと断定したことを話した。


「何故、警察の捜査結果に疑問を?」


「だって、自殺しないって、知ってるもの」


(これだから、ガキは)


「そんな理由では話になりません」


「あなたも断るの?」


(やっぱり)


 僕みたいな無名な探偵に声をかけてきた時点で、おかしいと思っていた。僕の前に何ヶ所か探偵事務所を回って、断られてきたに違いない。


(どうしようか?)


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