盲人
私は海をつぶさに見ることができる。
波の泡の一粒ひとつぶを
私の耳はつまびらかにする。
私は海から疎外されている。
波は私を誘うけれど
私は本当の意味で海に入ることはできない。
ひょいとその気になって足を浸したって
虚しいだけだった。
だから私は浜辺に座っている。
ときどきうろうろしてみる。
溺れ死んだって構わないと
ときどき思うのだが
やっぱり決心はつかないのだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます