3話 屋上で……

朝、新は学校ヘ行った。


「昨日は大丈夫だったか?」


昨日の青年が話しかけてきた。


……あいつだ。

めんどくさいな…。


「はぁ…。なんの事ですか?」


「お前が昨日首をつ……。モガッ。」


新は、青年の口を手で塞いだ。


ここで話すことか。

馬鹿かこいつ!?


「後で聞きますんで、今その話をしないでください。」


新は、はぁ…とため息をついた。


「わかった。また後でな!僕は八木だ!八木 羊(やぎ ひつじ)。あんたは?」


「…鳥野。」


「また後でな!」


八木は手を振って学校へ消えていった。


はぁ…。

朝から憂鬱だ。


新はそんなことを考えながら席に着いた。


あいつは…俺の前の席かよ……。

はぁ…。

嫌だなぁ。


放課後、新は八木を待たずに学校の屋上へ行った。

飛び降り自殺をする為に。


……どうやら先客がいたみたいだ。


下からギャーギャーと煩い音が聞こえる。

先客が新に気づいた。


「お前も止めに来たのか!止めたって無駄だからな!」


「別にどうでもいい。死にたければさっさと死ね。」


「えっ?」


「俺は死にたいから死ぬ。」


「なんで君は死にたいんだい?別に虐められてないだろ?俺はいじめられてて辛いんだよ。苦しいんだよ。何もしてないのに殴られるんだよ?君はどうせ俺より辛くないだろ?」


解るよ…。


新は心の中そうで呟いた。


「だからなんだ。理由がないと死んじゃいけないのか?」


「コラー!」


後ろから声が聞こえた。


「鳥野ー!待っとけって言ったよな!」


ゲッ…。

めんどくさいやつが来た。


そのまま新と先客の青年は、八木によって連れ戻された。


「なんでまた自殺してるんだよ!後ちゃんと、話聞けー!」


「はいはい、めんどくさいなぁ。」


先客の青年は八木によって先生に引き渡された。

そのまま新は八木の寮に連行された。

寮で新は八木にすごく怒られた。

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