「ニャゴン団、アストラキャット軍との初接触!?予期せぬ同盟が成立!」

――――


ミャウスペース1号は月面を通過し、アストラキャット軍の拠点があるとされる宙域に向かっていた。ニャーダスは先ほどのドジを引きずることなく、今回はしっかりと指揮を執っていたが、彼の中には少しばかりの不安が残っていた。


「アストラキャット軍……彼らがどれほどの力を持っているか、全く未知数ニャ」ニャーダスは心の中でつぶやきながら、緊張感を保っていた。


ミャーミャが前方のスクリーンを見つめながら、ニャーダスに話しかけた。「ニャーダス様、そろそろ敵の宙域に入るニャ。みんな準備は万端ニャ!」


「そうかニャ。よし、全員、警戒態勢を強化するニャ!」ニャーダスは団員たちに命令を下した。


しかし、その時、通信機から再び奇妙な信号が入った。


「また通信かニャ?」ニャーダスが眉をひそめる。


スクリーンには、見慣れないネコ獣人の顔が映し出された。彼の毛並みは銀色で、冷たい眼差しが特徴的だった。


「こちらはアストラキャット軍の副司令官、シルバーキャットだニャ。我々の領域に足を踏み入れたことを歓迎するニャ」


「歓迎するだとニャ?」ニャーダスは思わず耳を立てて警戒した。「我々はルナニャンと協力して、お前たちの脅威に立ち向かうために来たニャ!」


シルバーキャットは冷静な表情のまま、話を続けた。「我々の目的は、宇宙全体を支配することではなく、宇宙の秩序を保つことニャ。だが、お前たちが我々を脅威と見なすならば、戦うことになるニャ」


ニャーダスは少し戸惑いながらも、冷静に返答した。「秩序を保つために、我々と争うつもりはないのかニャ?」


シルバーキャットは軽く頷いた。「お前たちニャゴン団には、興味があるニャ。月を征服し、スカーニャン団を退けた力を見せてもらいたいニャ」


「見せてもらいたいだと?どういう意味ニャ?」ミャーミャが不安げに問いかけた。


「我々は力を持つ者と手を組むことで、より強力な秩序を築くことができると信じているニャ。もしお前たちが我々に加わるなら、共に宇宙の平和を守るために戦うことができるニャ」シルバーキャットは真剣な眼差しでニャーダスを見つめた。


ニャーダスはその言葉に驚きつつも、すぐに考え込んだ。今までの敵とは異なる、この冷静で理知的な相手が、本当に同盟を求めているのかどうか、慎重に見極める必要があった。


「お前たちの言葉を信じていいのかニャ?我々と手を組むというのは、ただの口先ではないかニャ?」ニャーダスは警戒を解かずに言った。


「信じるかどうかはお前たち次第ニャ。しかし、我々が力を合わせれば、宇宙の全ての脅威に立ち向かうことができるニャ。選択はお前に任せるニャ」シルバーキャットは毅然とした態度で言葉を返した。


ニャーダスはしばらくの間、団員たちの顔を見回した。ミャーミャとニャムも、それぞれ複雑な表情を浮かべている。ニャーダスは心の中で逡巡したが、最後には決断を下した。


「いいだろうニャ。我々ニャゴン団は、お前たちアストラキャット軍と同盟を結ぶことにするニャ。しかし、一つ条件があるニャ」


「条件だと?」シルバーキャットが眉をひそめる。


「我々はお前たちの力を確認するために、一度、試練を受けさせてもらうニャ。それに合格すれば、本当に信頼できると判断するニャ」ニャーダスは堂々とした態度で要求を伝えた。


シルバーキャットは一瞬驚いたようだが、すぐに微笑んで頷いた。「なるほどニャ。その条件、受け入れるニャ。試練の準備が整い次第、再度連絡するニャ」


通信が途切れると、ニャーダスは一息ついて、団員たちに向き直った。


「ニャーダス様、さすがニャ!ただ受け入れるだけじゃなく、相手を試すなんて、さすがリーダーだニャ!」ミャーミャが興奮気味に言った。


「そうニャ、相手が本当に信頼できるかどうか、試してみる価値はあるニャ」ニャムも賛同した。


「さて、これからどんな試練が待ち受けているのかニャ……」ニャーダスは窓の外を見つめながら、新たな冒険への準備を進める決意を固めた。


――――


次回予告

次回、「ニャゴン団、試練に挑む!?アストラキャット軍の真実が明かされる!」

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