「ニャゴン団、仲間割れ!?魚を巡る争いが勃発!」
――――
ニャゴンタワーの地下室、そこにはニャゴン団が奪ってきた大量の魚が山積みになっていた。通常であれば、これほどの戦利品を手に入れたことに喜びが溢れるはずだったが、今回は違った。団員たちは魚を巡って険悪な雰囲気になっていた。
「この魚は俺が運んだんだニャ!だから、俺が一番多く食べる権利があるニャ!」ミャーミャが声を張り上げた。
「いやいや、ニャムの指示通り動いたのはみんなだニャ!平等に分けるべきニャ!」他の団員たちが反論する。
ニャムはリーダーとしての役割を果たそうと努力していたが、団員たちの勢いに押され、次第に混乱していく。魚を奪い合う声は次第に大きくなり、ついには手を出して奪い合いが始まってしまった。
「やめるニャ!みんな、落ち着くニャ!」ニャムが制止しようとするが、誰も聞く耳を持たない。彼自身も、内心では自分が少しでも多くの魚を手に入れたいという気持ちが湧き上がっていた。
その時、ニャーダスが地下室に現れた。彼は険しい表情で団員たちを見渡し、一言「静かにしろニャ!」と叫んだ。その声に、一瞬で騒ぎが収まり、団員たちはニャーダスに注目した。
「ニャゴン団は、ただの魚泥棒じゃないニャ。世界征服を目指す大きな目的があるニャ。こんな些細なことで争ってどうするニャ!」ニャーダスは厳しい口調で続けた。「魚はみんなで平等に分けるニャ。これは命令ニャ!」
団員たちはその言葉に納得し、渋々ながらも魚を分け合うことにした。だが、その後も小さな不満がくすぶり続けていた。
――
夜が更け、ニャゴンタワーの各部屋では団員たちが魚を堪能していた。しかし、ミャーミャはどうしても不満が収まらず、夜中にこっそりと地下室に戻った。
「もっと魚が欲しいニャ……これだけじゃ足りないニャ……」
ミャーミャがそっと冷蔵庫を開けた瞬間、背後から声がした。
「何をしているニャ、ミャーミャ?」
驚いて振り返ると、そこにはニャムが立っていた。彼もまた、追加の魚を手に入れるために地下室にやってきていたのだ。
「ニャムも来ていたのかニャ……」
二匹は互いに見つめ合い、しばらく沈黙が続いた。そして、同時にため息をついた。
「なんだか、みんながおかしくなっているニャ……」ミャーミャがつぶやいた。
「魚を巡って争うなんて、ニャゴン団らしくないニャ……」ニャムも深く同意した。
その時、ニャーダスの言葉が頭をよぎった。「ニャゴン団は、世界征服を目指す大きな目的があるニャ」というリーダーの言葉に、二匹は改めて自分たちの立場を考え直した。
「そうだニャ……僕たちはただの魚泥棒じゃないニャ。もっと大きな目的があるんだニャ」ミャーミャが静かに言った。
「その通りニャ……。このままじゃ、リーダーに顔向けできないニャ」ニャムが頷く。
二匹はお互いに微笑み、追加の魚を取るのをやめ、地下室を後にした。
――
翌日、ニャゴンタワーでは、昨日の騒ぎが嘘のように静かな朝を迎えていた。団員たちは再び平常心を取り戻し、仲間同士の信頼を取り戻すことに集中していた。
「みんな、昨日のことは忘れて、これからも共に頑張ろうニャ!」ニャーダスが団員たちを激励した。
団員たちは声を揃えて「はい、ニャーダス様!」と答えた。ニャゴン団は再び一丸となり、次の大きな計画に向けて動き始めたのだった。
しかし、彼らの心には、今回の魚を巡る争いの記憶が刻まれていた。これから先、どんな困難が待ち受けていようとも、彼らはこの教訓を胸に、仲間同士の絆を強めていくのだろう――。
――――
次回予告
次回、「ニャゴン団、新たな挑戦!? 目指せ、月面征服!」
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