【雑貨屋『三日月』&占い屋】



【雑貨屋『三日月』にて】


「ここぉここぉ~♪」


「雑誌で前に特集してて気にはなっていたんだけど」


「実はわたし初めてなんだ~」


「あ、そうだ耳貸して」


「実はわたし♡」(耳元でささやくように)


「( ´艸`)ぷぷぷ」


「きみも初めてだよね?」(耳元でささやくように)


「やさしくし・て・ね♡」(耳元でささやくように)


「キャハハ(≧∀≦) 顔赤いよ~w」


「この雑貨屋さんは『月』をテーマにアクセサリーを作ってるんだってさ」


「なんか月って幻想的だよねー」


「見てて癒されるし、太陽とはまた違うよね」


「雲がさ、月を少し隠してる感じがわたしは好きで」


「そういうのが今回は目当てかなあ」


「キーホルダーで、それ系は無さそうだけどねぇ」


「あ、きみも分かる?」


「だよねー、月が完全に見えない感じ? それがいいよねー」


「ま、とにかく、突撃だあーw」


「晩ご飯じゃないんだから? そだねw ごめん☆」


カランコロン

【雑貨屋『三日月』 店内にて】


「わ~」


「見てみてっ! 月の写真が飾ってあるよっ! すっげー なんか癒されるー」


「え? 何? あ、売り物?」


「あ、確かに値段が」


「一、十、百、千、万………………」


「ケタが違うね(^-^;」


「わたしの財布では無理みたいw」


「あのさ」


「わたしが商品だったらいくらで買う?w」(耳元でささやくように)


「例えばだよ、例えば~」


「プライスレス? んー お金じゃ買えないってこと?」


「ちょっぴりうれしいかも」


「あ、このキーホルダー、良くない?」


「三日月と黒猫じゃん」


「しかも黒猫が魔導師ローブ着てるし」


「値段は……」


「1000円っ! お手頃価格っ♪」


「わたしこれ買お」


「きみは何か買わないの?」


「せっかくだから、買ってったら?」


「あ、これなんかよくない?」


「ぼっち猫ちゃん」


「星の紋様が刻まれてて、ちょっとカッコいいし」


「あ、それにする? ぼっち猫ちゃん」


「じゃあ会計しよ」


「え? お金出してくれるの?」


「なんか今日きみ、男らしいんじゃない?♡」


「もしかして何か期待してる?w」(耳元でささやくように)


「( ´艸`)ぷぷぷ 期待してもきみの思うものは出ませんで賞w」


「でも、ありがと♡ 大切にするね♡」


「きみもそのぼっち猫ちゃんを大切にするんだぞ~」


「次なんだけどね、占いやってみたいなって思っているんだけど、いい?」


「ありがと」


「じゃあ駅ナカに戻ろうぉー おー」



【駅ナカの占い屋にて】


「へぇー」


「占い一回、1000円か」


「あれ? 三日月と黒猫のキーホルダーて同じ値段w」


「いいのかな1000円で」


「うん、きみも1000円占いでだいじょうぶなんだね」


「30分……か なるほどなるほど」


「30分コース、なんかえっちだねw」(耳元でささやくように)


「30分じゃすぐだよねw」(耳元でささやくように)


「時間足りなくない?w」(耳元でささやくように)


「( ´艸`)ぷぷぷ」


「だいじょうぶ、わたしが1000円出すよ」


「あ、占い、お願いしまーす」


「はい。わたしの名前は木村沙耶きむらさやです」


「え? 隣の? んーまあ彼氏かなw」


「へぇー、わたしたちって相性良いんですね」


「え? 気を付けること? わたしが彼をリードしてあげること? へぇー そうすればうまくいくんですね」


「将来的に? いや、特には けっ、結婚!?」


「そこまでは、 ねえ?」


「だ、だよね(^-^;」


「え? でも結婚してもうまくいくんですね へぇー」


「こっ、子だくさんっ?!」


「彼と結婚すると子だくさんなんですか?!」


「ど、どうする?」


「わたしたち結婚する?」


「だ、だよね。いきなりは答え出ないよね」


「うん、ありがとうございましたー」



【占い屋 END】



「びっくりした~、でもまあ、きみならいいかな」


「ん? その、結婚」


「え? まだ早い? 確かにわたしたちまだ学生だもんねー」


「でも」


「結婚したら、わたしを独り占めにできるよ♡」(耳元でささやくように)


「毎晩毎晩毎晩毎晩毎晩毎晩、楽しいよ?♡」(耳元でささやくように)


「あーんなことやこーんなこと、お風呂も一緒に入れるね♡」(耳元でささやくように)


「( ´艸`)ぷぷぷ」


「妄想してたなーw」


「あ、w」


「違う違う、きみのじゃないよw 向こうの山だよw」


「わたしたち、結婚すれば子だくさんなんだね」


「それだけベストマッチなんだね」


「あ、」


「やっぱ婚姻届、もらってくる?w」(耳元でささやくように)


「( ´艸`)ぷぷぷ」


「ま、とにかくまだ先の話だね」


「今は今、楽しければいいよ」


「楽しんだ者勝ちだね」


「でしょ? きみもそう思うでしょ?」


「将来的のことなんて分からないことだらけだしね」


「今ね」


「きみと過ごしてるこの時間、めっちゃくちゃ楽しい」


「明日も明後日もその次もずっとずーっときみといたい」


「きみは?」


「きみもそう思うんだね」


「なんかえっちな見返り求めてる?w」


「本音、でしょ?」


「ありがと♡」


「あーもう暗くなってきたなー」


「それじゃ、そろそろ帰りましょ」



【二人の帰路へ】



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る