第6話

「…音羽、、出るっ…」


いつもの様に彼女は飲み込んだ。


…下から入れられないから上から入れる。

そして上から体の中へ吸収させる。。


体で繋がれないなら精神的に繋がればいい。

そう考えて出した結論が今。


彼女のその部分は欠損してる。元々ない。

だから違うパーツで昇らせる。

そうやって楽しみながらやってきた。


飛鳥とはまた違うタイプだが、異質さや、狂気は兼ね備えている。

元々ストーカー気質なところや、サドを通り過ぎて、サイコパスっぽい所もある。


でも、だからこそ

『こういう時はこうしろ』『このパターンは気をつけて』『こういう場合もあるよ』と、


今回の様に危惧しなきゃいけないところを的確に教えてくれる。



「音羽。。」

「ん?なに?」

「おいで。」


ソファに座る僕の上に彼女が乗る。


「すっきりした?」

「足りない」

「まだ出したいの?」

「違う。お前が欲しい」

「…今ならあたし、キスだけでイけそう。」


―――――――――――――――。


「やっぱり入れたい?」

「後ろに趣味は無い。」

「でも普通はあるじゃん。」

「穴あるからそいつを好きになるわけじゃない。じゃあお前はモノありきで選ぶのか?丁度いいサイズの奴で顔もタイプで体つきもこうで…みたいに。」

「それはめんどくさい。」

「…お前に穴があろうがなかろうがどっちでもいい。今のこのお前そのものが好き。…この口でちゃんと体の中に俺の入れ込んでくれてる…。それで普通に満足。てか、飲む奴があんま居ない。…少しでも嫌ならしなくていいよ?決して美味しいものではない。」


「嫌じゃない。したくてしてるの。」

「そういう従者的な所好き。」

「でしょ?」

「…そこらの女がしないようなおかしな事できるお前が好き。」

「それが私の付加価値。」

「本当にマゾだなそういう所。」

「どっちなんだろうね?襲ってでもそうしたい時もあるから。」

「他所の男か?」

「目のこの男の男。」

「…お前の口の中に入れた物、たまに移して欲しくなる。垂らしたりとかして上から。」


「してくれたひとは?」

「居ない。」

「ならしてあげたい。でも他と同じは嫌。」

「俺だって嫌。俺はお前の特別でいたい。」

「私も。唯一無二でいたい。」


「…もっと狂った事していいよ?」

「して欲しいんでしょ?」

「スマホの位置情報辿るとか。履歴見るとか。盗聴するとか。」

「…それ、奏の願望もあるでしょ?」

「……。」

「あたしにプライドは必要?」


彼女は僕の首を捕まえて後ろに少し傾けて見下ろしてきた。


「要りません…」

「じゃあどういう事か説明して。」

「……。」



「……出ていって。あんたなんて野垂れ死ねばいい。二度と連絡してこないで。」




―――――――――そのまま追い出された。

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