11話 次のイケニエ

あれから4百回目の夜が開けた。

女の子は未だに目を開けない。

温もりも感じられない。


ある日、あの時のに似ている棒付きの箱を運んだ大人の人間たちが来た。


「イケニエをササゲマス。このムラをヘイワにして下さい。」


ヘンテコなことを言っている。


「ハジメマシテ!カミサマ!」


そこに現れたのは……全く知らない子供の人間だった。


「ハジメマシテ……。」


「アタシはユミって言います!これからよろしくお願いします!」


「…………よろしく……。」


ユミは、女の子と違って元気だった。

怪我もアザも全然なかった。

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