3話 散歩
その日僕は、蛇の姿で散歩をしていた。
女の子を見つけたから近ずいて声をかけようとしたンだけど、蛇の姿であったこと無かったなって思った。
だから、こっそり女の子のことを茂みの中で見ていた。
そしたら、女の子の周りに子供の人間が沢山群がってきた。
なにかして遊ぶのかなって思ったんだけど、その子供の人間達が、女の子を殴ったり、蹴ったりし始めたんだ。
「目が赤くてキモチワルイ!」
「ピンク色のバケモノメ!」
って子供の人間達が女の子に向かって言ってた。
僕は、赤い目はキラキラの石みたいで綺麗だと思うし、ピンク色なのも、お花みたいで可愛いと思うんだけどな。
人間と僕じゃ感覚が違うのかな。
今度女の子に聞こうかな。
なんて思った。
でも殴ったり蹴ったりはダメだよね。
僕は、止めるために女の子の所へ行った。
そして、子供の人間達に向かって、シャーしてやった。
今の姿は、蛇だからね。
そしたら、子供の人間達はびっくりして去ってった。
女の子は、僕に
「ありがとう」
って言いながら泣いていた。
なんだか少し心臓の所が痛くなっちゃった。
なんでだろう?
女の子は、僕のことをヘビタロウって呼んだ。
名前をもらったのが初めてだったから、びっくりしたけど、嬉しかった。
名前を貰うことがこんなに嬉しいことだったなんて知らなかった。
「ヘビタロウ、ヘビタロウ、ふふっ嬉しいなぁ。」
って夜に、何回も言った。
なんだか暖かかったから、頬に手を当てながら言った。
それくらい嬉しかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます