3話 散歩

その日僕は、蛇の姿で散歩をしていた。

女の子を見つけたから近ずいて声をかけようとしたンだけど、蛇の姿であったこと無かったなって思った。

だから、こっそり女の子のことを茂みの中で見ていた。

そしたら、女の子の周りに子供の人間が沢山群がってきた。

なにかして遊ぶのかなって思ったんだけど、その子供の人間達が、女の子を殴ったり、蹴ったりし始めたんだ。


「目が赤くてキモチワルイ!」


「ピンク色のバケモノメ!」


って子供の人間達が女の子に向かって言ってた。


僕は、赤い目はキラキラの石みたいで綺麗だと思うし、ピンク色なのも、お花みたいで可愛いと思うんだけどな。

人間と僕じゃ感覚が違うのかな。

今度女の子に聞こうかな。


なんて思った。


でも殴ったり蹴ったりはダメだよね。


僕は、止めるために女の子の所へ行った。

そして、子供の人間達に向かって、シャーしてやった。


今の姿は、蛇だからね。


そしたら、子供の人間達はびっくりして去ってった。

女の子は、僕に


「ありがとう」


って言いながら泣いていた。


なんだか少し心臓の所が痛くなっちゃった。

なんでだろう?


女の子は、僕のことをヘビタロウって呼んだ。


名前をもらったのが初めてだったから、びっくりしたけど、嬉しかった。

名前を貰うことがこんなに嬉しいことだったなんて知らなかった。


「ヘビタロウ、ヘビタロウ、ふふっ嬉しいなぁ。」


って夜に、何回も言った。

なんだか暖かかったから、頬に手を当てながら言った。

それくらい嬉しかった。

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