第4話 大東のクソみたいな大学

### シーン: 大東市の「クソみたいな」大学


結城は、荒れ果てた大学の正門の前に立っていた。鉄の門は錆びついており、大学名を示す看板もほとんど読めないほど色褪せている。雑草が伸び放題で、まるで管理されていない庭が広がっている。


**結城(心の声)**:「ここがあの噂の『クソみたいな大学』か…。まさにその名の通りだな」


 大学の建物も、見るからに老朽化していた。壁にはひびが入り、窓ガラスはところどころ割れている。キャンパス内は静まり返っており、学生らしき姿はほとんど見当たらない。かつては賑やかだったであろう場所が、今はゴーストタウンのような雰囲気を漂わせていた。


 結城は、ある目的のためにこの場所にやって来た。大学内にいる人物から情報を得る必要があったが、この荒廃した環境を見る限り、その人物が本当にいるのか疑わしかった。


 結城は警戒しつつ、メインの建物へと歩みを進めた。廊下は暗く、天井からは水がぽたぽたと垂れている音が響いていた。部屋のドアはほとんどが壊れていて、床にはゴミや壊れた机が散らばっている。


**結城(心の声)**:「こんなところで勉強する学生がいるなんて信じられないな」


 彼は階段を上がり、目的の部屋へ向かった。その部屋は、大学で唯一明かりがついている場所だった。扉の前に立つと、結城は深呼吸をしてからノックした。返事はなかったが、彼は躊躇せずにドアを開けた。


 中に入ると、一人の中年男性がぼろぼろの机に座っていた。男は薄暗い部屋の中で煙草をふかし、無表情で結城を見上げた。


**男**:「よう、来たか。ここまで来る物好きも珍しい」


**結城**:「お前が情報屋か?」


男は軽く頷き、煙草の煙を吐き出した。


**情報屋**:「ああ、そうだ。だが、こんなクソみたいな場所に何しに来たんだ、お前は?」


**結城**:「お前が持っている情報が必要なんだ。それだけだ」


情報屋は嘲笑を浮かべた。


**情報屋**:「ふん、そうか。だが、ただで教えるつもりはないぞ。ここでの情報は高くつく。特に、こんな大学で過ごす俺みたいな奴にはな」


結城はポケットから封筒を取り出し、机の上に置いた。情報屋はそれを一瞥すると、軽く頷いて封筒を手に取った。


**情報屋**:「いいだろう、話そう。だが、ここから先はお前の責任だ」


情報屋が話し始めた内容は、結城が探していた鍵となる情報だった。この大学がただの廃墟ではなく、裏社会の取引場所として使われているという事実が明らかになった。結城はその話を聞きながら、この大学がなぜ「クソみたいな大学」と呼ばれているのか、その理由をようやく理解した。


**結城(心の声)**:「これが真実なら、ここを捜査すれば何かが掴めるかもしれない。だが、相手が何者なのかはまだ分からない…」


情報屋が話を終えると、結城は静かに部屋を出た。大学の外に出ると、彼は再び荒れたキャンパスを見渡しながら、次の行動を考えていた。


**結城(心の声)**:「この場所で何が起こっているのか…もっと深く探る必要があるな」


結城は大学を後にし、新たな手がかりを元に動き始めた。廃れた大学に隠された闇が、彼をさらに深い謎へと引き込んでいく。

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