第8話:村からの帰り道

・リーンは湯浴みを終えると

浴槽の栓を抜き掃除をして風呂場わ出る。

〈リーン〉夕飯何にしようかしら。

昼で余った食材でまたサンドイッチを作りましょう。ジャック気に入ってくれたし沢山作って置いときましょう。

・リーンはそういうと下着姿の上にエプロンを着てキッチンに向かう。

空は暗くなり星が輝いていた。

その頃ジャックは日が沈み切った暗い路を

ランタンで照らしながら帰っていた。

〈ジャック〉すっかり暗くなってしまった。

無事着くといいがノア何かあったら教えてくれ。

・ジャックは麦畑の迂回路に入り森を警戒しながら進む。少し走るとノアが何かを見つけ止まる。

〈ジャック〉ノア急にどうした。魔物か?

それにしては静かだが。

休憩か?取ってやりたいが早く帰る事を優先したい。

・ジャックはそう言い手綱を引くがノアは動こうとしない。ジャックは、ため息を吐きながら

ランタンを持って鞍から降りる。

〈ジャック〉ノア、どうしたんだ?

・ノアは頭を下げ、角を前方に向け

前足を荒々しく動かし蹄を鳴らす。

ジャックは荷台に行きボーガンを手に取るとランタンでノアの視線の先を照らす。

〈ジャック〉動物か?魔物か?ノアここに居てくれ。

・ジャックはゆっくり慎重に進み黒い影に近づく。そこには怪我をした小さなトカゲだった。

〈ジャック〉なんだアークモニターか。

怪我しているな、害のある奴じゃないし連れて帰るか。

・ジャックは手拭いを広げ止血処置を行いアークモニターを包み馬車に戻る。(アークモニター)爬蟲種小型の雑食性トカゲで体色は白く主に日陰でに生息している。雑食の為なんでも食べるが、食べた物によって姿が変わる。鮮やかな見た目で人によく懐くため、王都では貴族のペットとして飼われている。

〈ジャック〉ノア、大丈夫だアークモニターだ。

魔物ではないから大丈夫だ。

・そういうとジャックはノアを優しく撫でて落ち着かせる。ノアは徐々に落ち着く。

ジャックは荷台にある道具箱にアークモニターを置き鞍に跨る。

〈ジャック〉ノア、もう大丈夫だ。帰ろう。

コイツの処置をちゃんとしたい、少し急ぐぞ。

・ジャックは手綱を引き、ノアを動かすと、

馬車が少し速く動き出す。

それから少し経つとようやく家に続く街灯の光が見えてきた。

〈ジャック〉もう少しだな、リーンは起きているのかな、起きていたらコイツを診てもらおう。

・ジャックは無事に家に着く事ができ荷物を玄関の近くに置くと、ノアを小屋まで連れて行く。ノアを柵の中に入れると、餌をあげブラシで撫でてやる。

〈ジャック〉ノア、今日はありがとう。

色々済ませる事ができた。おやすみ

・ジャックはブラッシングを終えると挨拶をして小屋を後にする。

〈ジャック〉そうだアイツを診てもらわないと。傷は浅かったし、血は止まってると思うが

明るい所で診てやらないとわからないな。

・ジャックは玄関に周り鍵を開けてドアを開け荷物を中に入れる。すると中から美味しそうな匂いがする。

〈ジャック〉良い匂いがするなぁ、晩飯が楽しみだ。リーン起きているか?

・ジャックは荷物を置く。

するとキッチンのほうからリーンが出てくる。

〈リーン〉おかえりなさい。無事だったようですね。あら?その手に持ってる手拭いはなんですか?

〈ジャック〉ただいま、さっき迂回路のところで見つけたんだ。怪我してるが元気なアークモニターだ。

〈リーン〉アークモニターですか。

腹部に、噛まれ跡ですね。救急箱取ってくるので、リビングの机の上に、寝かしてください。

〈ジャック〉あぁ、わかった。

・リーンは救急箱を取りに行き、ジャックは、リビングに向いアークモニターを机の上にタオルを敷きその上にのせる。

アークモニターは大人しく寝転がった。

〈リーン〉取ってきました。消毒するので

ジャックは暴れないように抑えておいてください。

〈ジャック〉あぁ、わかった。コイツ全身黒いな、何食ったらこんなに黒くなるんだ...

それとなんで下着姿見にエプロンなんだ?

〈リーン〉言われてみるとそうですね。

これはその...お風呂上がりに服着るのが暑かったので..嫌ですか?

〈ジャック〉嫌じゃないが色々と目のやり場に困る。あぁそうだ良いものを買ってきたんだ、

後で渡そう。

〈リーン〉今度から気をつけます。

何か気になりますね、でも今はこの子に集中します。

・リーンは綺麗な水で汚れを落とし、消毒液を手に取り、傷口の上から少しずつ掛ける。

アークモニターが暴れるがジャックがしっかりと抑える。消毒を終えると、軟膏を塗り包帯で覆う。

〈リーン〉よし出来ました。これでしばらくしたら治るはずです。ところでジャックこの子も飼う気ですか?

〈ジャック〉あぁ治るまで飼おうとは思ってる。ただ懐きやすい種類だから、逃げないだろうな。

〈リーン〉そうと決まれば名前考えないとですね。その前にこの子の寝場所を用意しないと。

〈ジャック〉リーンそこにある木箱にタオルを敷こうか。

・ジャックはアークモニターに干し肉をやると

近くにあった空の木箱にタオルを敷き水入れを置き、アークモニターを入れる。

〈ジャック〉ヨシ、一先ずはこれで良いな。

〈リーン〉そうですね、それでは手を洗ったら

食事にしましょう。

・ジャックとリーンは部屋を出て洗面所に向かう。

空には月が出てぼんやりと地上を照らしていた。












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