第4話

・ジャックは手綱を引き村の中心にある広場に着く。ちらほらと店は開いているが活気は無く一部を除いて静まり返っている。

〈ジャック〉バンカーの言ってた通りだな。

先に要件を済ませてしまおう。

・ジャックはギルドの裏に馬車を停めると中に入る。ギルドに入ると沢山の冒険者、商人が集まっていた。冒険者は森の地図を拡げ、商人は王国からの村への道を尋ねるため窓口に並んでいる。ジャックは伝票とメモを取り出し窓口の横にある酒場に向かう。

〈ジャック〉ルバン、麦を納品しに来た。

・(ルバン)元冒険者である魔物との戦闘で

片足を失っている。今はこの酒場で旬の食材を使った料理や、商人が持ってくる食材で料理を振る舞っている。

〈ルバン〉おぉジャック無事に着いたようだな。鍵は開けてあるから、いつも通り裏の倉庫に入れてくれ。

〈ジャック〉わかった。

・そういうとジャックは伝票を渡し外に出て裏に周り麦袋を倉庫に入れていく。入れ終わると代金を貰いに中に戻る。

〈ジャック〉終わったぞ、

気になっていたんだがギルドに集まってる冒険者達は、森に入るつもりなのか?

〈ルバン〉ありがとう、立ち話もなんだし

そこの席に座ってな。冷たい水を持ってくる。

・ジャックはカウンター席に座りルバンが持ってきた水を飲む。

〈ルバン〉一昨日の件は知っているだろ

〈ジャック〉さっき来る途中バンカーに聞いた。あの櫓が倒されるなんて久々だな。

〈ルバン〉あぁ、あの夜の事は思い出すだけで鳥肌がたつ。ギルドに逃げ込んだ奴もあの日が初めての夜勤だったのに、可哀想な奴だ。

ギルドの連中は昨日魔物たちの足跡が西側に続いてるのを見つけたらしい。明日の朝にでも討伐隊を編成して森に出発するはずだ。

〈ジャック〉なるほど、その魔物に何か特徴とかは無いか?

〈ルバン〉狐の魔物は特に無いが狼の魔物は

頭が二つある奴が居たとは聞いたな。

〈ジャック〉四ツ目ノ悪魔が出たのか。

森の中でしか目撃例がないのに。

(やはり森の中で何かあったんだな)

わかった、ありがとう。

〈ルバン〉おう納品ありがとう。お代だ

気をつけて帰れよ。

〈ジャック〉また待ってくる。

今日、調合屋は開いているか?

〈ルバン〉確か開いているはずだよ。

ウキウキしながら店開けてたから。

あいつは物が売れれば人の不幸なんてなにも思わないんだろう。

・ジャックはルバンに挨拶をしてギルドを後にする。ノアに挨拶をして撫でる。

〈ジャック〉ノアごめんよ遅くなった。

次は買い出しを終わらせよう。



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