第3話

・ジャックは牛舎に着くと戸を開ける。

〈ジャック〉ノア元気にしてるかい?

〈ノア〉モォ〜〜ゥ

・ジャックはノアの頭を撫でる

〈ジャック〉元気そうだな、

今日はギルドの酒場に麦を持っていくから

荷を引いてもらうぞ。

・ノアは久々の仕事で嬉しそうに

ジャックの服を舐める。

ジャックはノアを連れ出すと馬車に繋ぐ。

〈ジャック〉今日は麦袋を5袋の納品だ。

・荷台に麦袋を積み終わると鞍に跨る。

〈ジャック〉さぁ行こうかノア村まで頼むよ。

・ノアの引く馬車がゆっくりと動き出す。

畑が広いため村には迂回路を使い1時間ほどかかる。心地よい風がジャックを撫でるように吹く。

〈ジャック〉今年も収穫の時期かぁ。

ん?誰か立ってるな。

・ジャックは道に人が立っているのを見つける。向こうもジャックを見つけ大きく手を振る

〈ジャック〉おぉバンカーじゃないか。

どうしてこんなところに突っ立ってんだ?

・(バンカー)村の入り口で門番をしている。

まだ若いが相当な槍の使い手である。

〈バンカー〉ジャック元気にしてたか?

一昨日の晩、村の入り口に魔物が出てな

村に続く道の巡回をしていたんだ。

道中壊された物や襲われた跡を見なかったか?

〈ジャック〉いや見てない。

ノアも何も反応しなかったしな。

ところで何の魔物が出たんだ?

〈バンカー〉狐と狼の魔物だ。

俺は夜非番だったからバーで呑んでたんだが

当直だった奴が二人首を食いちぎられて、

一人がギルドに逃げ込んだが背中に大傷を負って生き絶えた。

〈ジャック〉そんな悲惨な事があったのか。

そういえば最近森から魔物が現れてなかったな

(リーン大丈夫かな...なるべく早く帰ろう)

こんなところで話しててもなんだし

バンカー、村まで送ろう。

〈バンカー〉ありがとう道中何もなかったようだし乗せてもらおうか。ノア頼むよ。

・そういうとバンカーはノアを撫で荷台に乗る。ジャックは手綱を引き、またゆっくりと馬車が動きだす。

ジャックとバンカーは村の状況や雑談を交わしていた。

途中休憩を挟みながらウィルビート村の入り口に着く。。

村の入り口は大きな櫓があるのだが大きな爪で

破壊され酷い有り様になっている。

所々血を流した跡があり復旧作業が続いている。。。

〈バンカー〉酷いだろ...まだ討伐されてないんだ。村の中は被害を受けていないが皆恐怖で

家から出れなくてな、静かだと思うがギルドは動いているはずだ。

俺はここで降りるよ、ありがとなジャック。

〈ジャック〉おう、話ありがとう、またな。

(用事済ませて早く帰ろう)



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