第2話
あ、デパートの地下?! デパ地下の鮮魚売り場へ行こう!
そこで、やっぱり僕はデパートに行くことにしたんだ。
大通りを魚を掴んで、それぞれ傘を畳んでいる人々の間を右に左に縫うように猛ダッシュ!
「うわっ、とっとっとー!」
ここで、予想外なことが起きたんだ。掴んでいる魚が必死に抵抗するようになってしまった。魚を掴んでいる手が滑って、危うく魚を放りだしてしまいそうになった。
「うわっ! うわっ! 手が滑るーーー!」
盛大に魚に僕は振り回される。
ビチビチと激しく抵抗する魚の首の振る向きで、僕の走る方向も決まった。
結果、魚と共に通行人の間を走って行くことに?! と、いっても……人の脇の間や両腕の中。はたまた股の下まで……などを通って、人々を大混乱に落としてしまった。
「うわっ!」
「ひえーっ!」
「お、おお!」
僕が通り過ぎると、いや、魚が僕を振り回すと、人々の驚きの声や叫びが鳴り響く。
「ひええええーーーー!! ごめんなさいーーー!!」
僕も絶叫していた。
でも、運良く。このままいくと?!
目的地だ。
そして、案の定。魚の首の向きが変わって、僕は、目的のデパートの正面玄関へと突っ込んでいった。
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