第2話 交戦
タプン平原に到着した。ここは平原とはいっても今の時期はぬかるんでいる。水に困らないのは良いことだ。タタンがいて良かった。
相手も陣を広げている。私達は左側、相手は旗印からすると先日王国軍を壊滅させる原因となったスキピヨと思われる。兄様は本陣で軍議に出ている。
お兄様が戻ってきた。
「レイシア、我々の相手はスキピヨだ。あれを封じれば勝機はある。」
「お兄様、スキピヨはどのような術を?」
「雷撃らしい。軽い雷撃で麻痺した所に騎馬隊で突入してくる。前回共和国の主力、重装歩兵はその後ろからゆっくり来たという。」
「味方の作戦は?」
「あそこの丘の手前にゴーレムを置けるか?スキピヨは雷撃を味方に当てないため術を使うときに前に出てくる。軽装歩兵を出して、雷撃の為に前に出てきたところをゴーレムで叩く。スキピヨを倒せば後は剛勇で有名なブルシュ領主のガランド子爵、兵力の多いノッテル領主のベスティ伯爵に任せて良い。」
「わかりました。」
「ガラント子爵軍には近付かないように。詳しくは聞いていないが、子爵の術は敵味方お構いなしらしい。」
「スキピヨにぶつけた方がいいのでは?」
「相性が悪いと言っていた。指揮官でスキピヨと直接交戦している、唯一の生き残りだ。そのお陰で作戦を立てられた。ガラント子爵軍は我々の後ろにいるが、ぶつかるタイミングで左側から回り込む予定だ。」
※ローマの大スキピオを大スキピヨと記憶していてひよこ好きだったのかと勝手にニマニマしてました。
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