第28話 皇宮へ

数時間前。


「失礼のないように」

「わかってるわ」


皇宮はすごく大きくて綺麗で。


「わ、わ…!」


ここが皇宮。


本当ならば簡単には入れないのだが、お父様がなんとか入れてくれた。


こんなところに、あの女は住んでるのね…!


「お父様っ殿下のお部屋はどこかしら?」

「で、殿下の!?どうしたのだ」

「えへへ、なんでもないけど、ちょっと知りたいなぁ、と思ってー」

「そうか…」


お父様はすぐに教えてくれた。


皇宮のメイド、口が軽い。


私が皇太子妃になったら、ちゃんと正さないとね!


「ねえ、夜着は?」

「はい、ここに」


おそらくプライドの高い殿下だ。


けれど、私にかかれば!


「お父様、お仕事頑張ってください♡」

「ああ、ありがとう、可愛いルビィ」


ふふ、成功♡


ほんとはあの女を殺したいけどーーまずは、絶望の顔を見てからね。


ああ、楽しみ。


このまま、早く夜になってくれないかなっ?



◇◇◇

「ふぅ…」


今日は任務が多すぎた。


結局、レティシアの元へも行けなかったのだ。


「早く寝るか…」


毎日、レティシアだけが癒しだ。


コンコン。ドアが叩かれる。


「誰だ?入れ」

「お邪魔しまぁす」


そこには、信じられない人が立っていた。

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