第5話 難行・苦行ばかりが道ではない

  今回、50年前のこのエピソードを強く思い出したのは、NHKラジオ「眠れない貴女へ」で紹介された(10年ほど前の)歌を知って、ということも大いに関係しているのです。

  「オレはオレである(べき)」という私の考えは、私一人が考えていたことではない。また、決して死にそうなくらいの苦行や難行みたいな体験から生まれるのでもない。

  ごく普通・一般・ordinaryの女性や男性であっても、在来種純粋日本人としての濃い血が流れていれば、何かのきっかけで同じ自覚をする、ということに気づかされました。

  「オレはオレ(という孤独)。でもやっぱり、オレ一人ではなかった。」という喜びを、この2024年の7月に味わうことができたのです。


<引用開始>

<YELL>

いきものがかり

作詞:水野良樹 作曲:水野良樹 編曲:松任谷正隆 発売日:2009/09/23

「“わたし”は今 どこに在るの」と踏みしめた足跡を 何度も見つめ返す

枯葉を抱き 秋めく窓辺に かじかんだ指先で 夢を描いた

翼はあるのに 飛べずにいるんだ ひとりになるのが 恐くて つらくて

優しいひだまりに 肩寄せる日々を 越えて 僕ら 孤独な夢へと歩く

・・・

僕らはなぜ 答えを焦って宛ての無い暗がりに 自己(じぶん)を探すのだろう

誰かをただ 想う涙も 真っ直ぐな 笑顔も ここに在るのに

“ほんとうの自分”を 誰かの台詞(ことば)で繕うことに 逃れて 迷って

ありのままの弱さと 向き合う強さをつかみ 僕ら 初めて 明日へと 駆ける

サヨナラを誰かに告げるたびに 僕らまた変われる 強くなれるかな

たとえ違う空へ飛び立とうとも 途絶えはしない想いよ 今も胸に

・・・

他の誰でもない 誰にも負けない声を 挙げて “わたし”を 生きていくよと

・・・


<君は天然色>

大滝詠一

おとなの夏休み 主題歌

作詞:松本隆

作曲:大瀧詠一

発売日:1991/03/21


くちびるつんと尖らせて何かたくらむ表情は、別れの気配をポケットに匿していたから

・・・

想い出はモノクローム 色を点けてくれもう一度そばに来て はなやいで美しの Color Girl

・・・

<引用終わり> 


 縄文人ならわかる。

 (単なる恋愛曲に見える)この歌(君は天然色)には、非常に大切なことが込められています。在来種純粋日本人のあなたが、50歳を過ぎてから必ず気づくことが。    

  そして、それは自分で気づくのが一番なのです。今回の私のように。

  そんなあなたの未来を楽しみに。

(50年前のこの思い出もまた、今まで誰にも明かすことなく「素の思い出」として私の心の中でゆっくりと醸造し、ついに今年、飲み頃になったというわけです。)


2024年8月19日

V.1.1

2024年8月20日

V.2.1

平栗雅人


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