第15話 剣の道

 前回から、PV324と☆0個を獲得できた。


 現在あるのは、☆56個と1311リワード。

 コメントを5つ貰った。


 うーん、☆がなかなか貰えない。

 いや、面白くないって言うんだろうけど、根本が間違っている。

 もし、やり直しをしたら最強路線を進むぞ。


 今日は行商の旅から帰って休みの日。

 コメントの指針は冒険者ギルドで模擬戦を観戦すべしで一致している。

 よし、冒険者ギルド行くぞ。


 冒険者ギルドの修練場は地下にある。

 誰でも入れる。

 施設での訓練は冒険者じゃないと出来ない決まりだが、見るのは自由。

 ペドルさんによれば、商人が護衛を探しに見に来ることもあるらしい。

 ペドルさんも俺に声を掛けるまでは足しげく通ったそう。


 うん、素振りとか見ていると参考になるな。

 盗賊の剣を手に入れたは良いが、どちらの足を踏み込めば良いのかさえ分かってなかった。

 高校の時に剣道を選択してたら良かったのかな。

 いいや、今まで柔道も役に立ったよ。


 素振りを見ていると実に簡単に見える。

 だが難しいのだろうな。

 歴史小説で読んだことがある。

 突きが攻撃としてはもっとも強いと。


 切り払いは弧を描く、突きは点だ。

 どっちが防御し易いかと言ったら弧の方だ。

 まあ理には適っている。

 だから、槍の突きは強いのだそうだ。


 剣の素振りの突きを集中して見て、頭に焼き付ける。

 突きぐらいなら何とか出来そうな気がしてきた。


 おっ、模擬戦が始まる。

 剣士と剣士の戦いだ。


 俊足スキル持ちと、身体強化スキル持ちの戦いらしい。

 両者スキルを唱えてそれが合図となって戦いが始まった。

 俊足スキルの方は動いて攪乱する戦法だ。

 身体強化スキルの方はどっしりと構えている。


 カンカンと何度も打ち合わされる音がする。

 だが木剣の形は見えない。

 残像が見えるだけだ。

 5倍ってこんな超人の世界なんだな。


 あまり参考にならないが、凄いということだけは分かった。

 魔法使いの試射も見る。


 火魔法で火球が作られ、的に向かって飛ぶ。

 その速さはプロ野球のピッチャーより速そうに見える。


 行商の旅で歩いている時にペドルさんに聞いたんだが、魔法の火は水では消えないらしい。

 点火スキルは水を掛ければ消える。

 どうやら魔法スキルは概念を作り出すらしい。

 火魔法は火の概念だ。

 火に見えるが火とは違う。

 燃えるというのは火と一緒だが水で消えない。


 火魔法を消すのは水魔法だ。

 火魔法と火魔法をぶつけるとより一層激しく燃えて押し合いになる。

 レベルが高い方が押し合いには勝つらしい。


 とにかく概念だ。

 俺が持っている付与魔法も概念だ。

 筋力を強くするという概念を作り出す。

 あと付与魔法は剣の切れ味とかも強く出来る。


 骨を強くしたら、付与魔法の重ね掛けが可能とかも考えた。

 ペドルさんによれば腱とか色々な箇所に無理がいくらしい。

 筋肉も千切れる可能性があると。

 全部を強くするのは無理だそうだ。

 集中力の問題らしい。


 多重起動は、イメージが難しい。

 力だけとか一種類に限れば、できる。

 だよな一種類ならイメージが同じだもんな。


「商人の方ですか?」


 冒険者に話し掛けられた。


「行商をやっている」

「ちっ、貧乏商人か」


 そう言って冒険者は去って行った。

 行商じゃろくな護衛代は出せないものな。

 胸糞悪い態度だが、命を懸けて仕事していると考えたら、報酬は大事。


 怪我をする危険性もあるんだからな。

 保険などという物はない世界だ。

 自己責任で全てが回っている。


 俺は修練場を出ると冒険者ギルドの裏で剣を抜いて、突きの構えをした。


「はっ」


 突きはどう見てもブレブレだ。

 切っ先が揺れながら突きが終わった。

 難しい。

 ぶれずに突くことがこんなに難しいとは。


 また、修練場に戻って突きの動作を見る。

 今度は下半身の動きに注目してみた。

 なるほど、腰の動きが上下しないで、動かないと駄目なんだな。

 そう言えば、歴史小説で運足が大事だとあったな。

 歩いて、腰が上下したらいけないそうだ。


 踏み込んでも腰がぶれないようにするには歩き方を工夫しないといけないのか。

 なるほど。

 難しい。

 運足、運足と唱えながら歩く。

 腰を少し落として、滑るように歩く。

 だが、なかなか上手く行かない。

 次の行商では運足しながら移動しよう。

 反復練習しかない。


 突きの動作と筋トレをやって今日は終りか。

 言伝が来ていた。


 俺が討伐した狼型のモンスターのフォーアイの毛皮が仕上がった。

 店に取りに行って帰りにデシーラの所による。


「また来たのね」

「見てくれ。俺が仕留めた獲物だ」

「前は私も悪かったわ」


「あげるよ」


 デシーラに毛皮と干し肉と、大蛇の皮の財布をあげた。

 大蛇の皮の財布は金銭力アップらしい。

 俺とのお揃いだ。


「ありがとう」

「ごめん。助けるみたいなことを言ってお金、ぜんぜん貯まってない」

「いいのよ。こうして差し入れを持って来てくれるだけで嬉しいわ」


 ああ、世界は糞だ。

 だが、この世界が無かったらデシーラもいない。

 そんな世界は考えられない。

 やり直すことになっても、デシーラの存在は確保してもらおう。

 願いが届くか分からないけど。

――――――――――――――――――――――――

今回のスキルと☆:

 獲得スキル、なし

 ☆残り56個


今回の収支:

 収入

 324リワード


 支出

 なし


 残金

 1311リワード


次の分岐:


 再び行商の旅。

 今度は少し遠出。

 途中道が崩れている。

 村が孤立。


 ①貴族へ直訴。

 ②門番さんに相談。

 ③商業ギルドに訴える。


 コメントでどれが良いか書いて下さい。

 9/3日の午後3時締切です。

 同数は作者の都合で決めます。


かなり未来の分岐:


 48話までに10万リワード貯めるとハッピーエンド

 未満だとバッドエンド。


名前:健司・金子

レベル:14

魔力:980/980

スキル:

 カクカク[ ]ⓘ

 点火ⓘ

 剛力ⓘ

 早足ⓘ

 回復ⓘ

 擬死ⓘ

 水生成ⓘ

 付与魔法ⓘ

 やり直しⓘ

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